メールマガジン バックナンバー

2153号 2020年1月13日

「場」に”習慣”が紐付いている

(本日のお話 1865字/読了時間2分)


■こんにちは。紀藤です。

昨日の日曜日は、
コーチング(受ける方&するほう)
打ち合わせ、ならびに読書などでした。

人とお会いして、色々お話することは気合が入りますね。
人会うことが一番のカンフル剤です。



さて、本日のお話です。

最近、改めて

”「より良い習慣」を、いかにして、
 自分の生活に組み込むのか”

をよく考えております。

本日は、その中で気づいたことを、
皆さまにご共有させていただきたいと思います。

タイトルは、


【 「場」に”習慣”が紐付いている 】。


それでは、どうぞ。


■「習慣化」の話で、
これでもか!というほど、
よく引き合いに出される話は、

「パブロフの犬」

の話ではないでしょうか。


■かなり有名な話なので、
ご存知の方には、今更の話ですが、
”条件づけ”の実験の話ですね。

内容としては、

「犬に餌を与えるときに、ベルを鳴らす」ことを繰り返すと
「ベル=餌」という”条件づけ”が、犬の脳内でなされる。

結果、その”条件づけ”がされた犬は、
ベルがなっただけで(餌が出ていなくとも)唾液がでる、

というお話でした。


■「まあ、そうだよね」と、
流してしまいそうなのですが、
実は、結構深いと思うのです。

というのも、私達の人間の生活にも、
かなり応用ができるのでは、と考えております。

どう応用するのか?、
その結論を言ってしまうと、


『「場と行動」を条件づけすると、
  望ましい行動が、自然と引き出される”仕組み”』

を築くことができる、
ということ。


■というのも、最近読んだ著書
『ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣(Atomic Habits 最小習慣)』の中で、
ある話が紹介されていました。

それは、1971年のアメリカの話。

当時、ベトナム戦争16年目の最中
アメリカからベトナムへ派遣されていた兵士の20%が
「ヘロイン中毒」となっていたことがわかったそう。

事態は深刻と捉えられました。
なぜなら、ヘロイン中毒は、「依存症」になりやすく、
家に帰っても、再発してしまう事が考えられたのです。

実際、通常のヘロイン使用者の90%は、
更生施設から家に帰ると、ほとんど再発をします。

しかし、、、です。
予想に反して、ベトナムから兵士が、
家に帰ってからの再発率は「5%」と僅かだったのです。


■通常、その「強い依存性」から、
ヘロイン使用者は90%が再発する。

しかし、戦場でヘロイン使用者は、
わずか5%のみの再発率だった。

、、、この一般的な見解と違った結果を、
どう捉えればよいのでしょうか?


■このことについて、
色々要因はあるのでしょうが、
その中の一つの要素として、


『家に帰ったヘロイン使用者の兵士は、
 使用していた状況と「場」が違った』


こと。

実はかなり大きいと考えられる、
というのです。


■兵士の場合、「戦場」は

・ヘロインが容易に手に入る
・ヘロインを使っている仲間もいる
・いつも使っていた「いつもの場所」もある

でも、兵士の家では、
それらの「きっかけ」がない。

でも、家で使っていた、
通常のヘロイン使用者は逆。

更生施設から家に戻ると、
結局、その場にもどるので、
「きっかけ」がたくさんあるのです。

■つまり、


【「場」に”習慣”が紐付いている】


とも言える、ということ。


■そして、これらのことは、
私達の日常でも起こっています。

例えば、

”ソファーに座ると、
テレビを付けて、ゴロゴロして、
気づいたら寝ている”

という状況があったとします。

本当は、集中して本を読みたいのに、
なぜか「そのソファー」に座ると、気づいたら、
いつもそうしてしまう。

(という状況、あるのではないでしょうか)

あるいは、逆に真面目モードとして

”机に座ると、自然と集中できて、
 勉強モードになれる”

ということも、あるでしょう。

その机では、いつも仕事をしたり、
パソコンで作業をしているから、
机に座ると気づいたら自然と「ON」になる、

というように。



■これもすなわち、


【「場」に”習慣”が紐付いている】


ということです。

そしてそれは、広い視点で見てみれば、
先述の「パブロフの犬」と同じようなもの。


■、、、で、あれば。
この特徴を上手に活かすと、

「うまくやる気を引き出す習慣づくりも可能」

となりそう。

上記の例で言えば、

1)「ソファーに座る」は、リラックス
2)「机に座る」は、集中モード

というように、自分に「しつける」ことで
その”場”に行けばそれぞれのスイッチが入る状況に、
自然と持っていける(可能性がある)、ということになります。


■ゆえに、

『◯◯したら、●●が起こる』

ことを、幾重にも生活に組み込み、
そしてそれが望ましいものだらけにしていく、
やる気を触発するものだらけにしていけば、

自然と「望ましい結果」が出る生活の”仕組み”が
構築されていくのであろう、

そのように思った次第です。

ちなみに私の場合だと、

・「机に座ると、集中モード」になります。
・「ランニングウェアに着替えて外にでると、やる気モード」になります。
・「スーツに着替えて机に座ると、集中モード(強め)」になる、

と感じており、実感もしている次第。

皆さまは、どのように
「場と習慣」が紐付いていますか?

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<本日の名言>

私は気分が乗るのを待ったりしない。
そんなことをしては何も達成できないから。
とにかく仕事に取りかかるのだという意識が必要なのだ。

パール・バック(米国の小説家/1892-1973)

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