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『もしも一年後、この世にいないとしたら。』

今週の一冊『もしも一年後、この世にいないとしたら。』

2166号 2020年1月26日

(本日のお話 2215字/読了時間3分)


■こんにちは。紀藤です。

昨日は終日、某企業にて

『人生のミッションを探求する、
 自己探求ワークショップ』

の実施でした。

自己内省による深い時間でしたが、
皆さま、真剣に取り組んでいただき、
とても嬉しい時間でございました。

あらためて、
”自分の軸”、”あり方”というのは、
仕事や会社がたとえ変わったとしても、
一本筋を貫くために実に重要なことである、

と思いました。



さて、本日のお話です。

毎週日曜日は、オススメの一冊をご紹介する、
今週の一冊のコーナー。

今週の一冊は、

============================

『もしも一年後、この世にいないとしたら。』
(著:清水研)



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です。


■先日の「ミッション探求」のワークショップで、

『自分のありたい姿とは?』

という抽象度の高い問いについて、
丸1日かけて、

「自分の過去」の探求を通して、
「大切な人との関係」を通して、
「蓋をしていた欲求」を通して、

深ぼるということを行いました。


■「ありたい姿」というのは、
誰もが何か持っている。

ただ、抽象的で、何の役に立つの?
それって仕事に役に立つの?
数字上がるの、儲かるの?

、、、と考えてみると、
即効性はあるものではなく、
ゆえにあまり考えられていないことなのでしょう。

ただ、「あり方」とは、
仕事の成果を考える意味でも、
極めて大きな影響があるはず。

、、、というのも、

今の硬直した現状を打破するにも、
新しいチャレンジを起こすにも、
リーダーがメンバーと向き合うためにも、
追求をしていくと、必ず

「あり方」

に行き着くから。

■どうなりたいのか、
何を成したいのかがない、
表面的で「やり方」だけで率いているリーダーは、

短期的にはよくても中長期的には、
どうだろう、、、と思います。

隠してた部分は、
どこかで「バレる」時が来るのでしょう。



■そして、今日ご紹介のこちらの本。


『もしも一年後、この世にいないとしたら。』
(著:清水研)


この本は、国立がん研究センターで、
3500人のがん患者と向き合ってきた医師が、
その患者との向き合いの中で気づかれた、

”「死」を意識したときの人のあり方”

について書かれています。

もちろん、
「絶望から立ち上がる人の強さ」についても、
同時に書かれています。


■この本を読んでいて、
私が印象に残ったのは、


『死を意識すると、
 人は先送りにしていた課題に向き合う』


というお話でした。

死を意識すると、

・いかに人の目を気にして生きてきたのか。
・自分の欲求をいかに抑えて生きてきたのか。

・自分が、やりたいこと、言いたいことを、
 どれだけ我慢していきてきたのか。

・自分が他人の求める人生を
 いかに歩もうとしてばかりいたのか

、、、
そんなことに気がつく、というのです。


■そして、その結果、

「先送りにしてきた課題」
「自分が本当にしたかったこと」

に向き合うことに図らずもなっていく、
と清水医師は語ります。


この話を聞き、思ったこと。
それは


「人は死を意識した時に、
 蓋をしてきたものに向き合わうことになる」

と考えさせられたのでした。


■この話を受けて、先日行った
あり方を考えるワークショップにて、
頂いたご質問を思い出しました。

それは、以下のような内容でした。


「今までは、”自分のありたい姿”なんて、
 考えたことがありませんでした。

 ただ、疑問が残ります。

 でも、こういうこと(理想のあり方)を考えなかったら、
 その方が幸せだったのでは、とも思いました。

 気づかなかったから、
 見なくてよかったけど、見てしまったから、
 その道を歩むのは大変だ、と思うから。


 自分の「ありたい姿を真剣に考える」のか、
 あるいは「考えずにそのまま生きる」

 どちらのほうが、幸せなんでしょうか?」

、、、

という質問でした。

■それに対して、私は、

「100%考えたほうが幸せだと思います」

とお答え致しました。

私は死に直面したことはないので、
偉そうな事は言えません。

それでも、多くの方の本を読んだりしている中で、
きっと人は死を意識した時に、

やりたかったこと、
成し遂げたかったこと、
伝えたかったこと、、、

蓋をしていた思い、
蓋をしていたと気づきさえしなかった思いに、
きっと気がつくだろうから。


だから、遅から早かれ、
タイミングがあれば、
考えることは大事なのでは、

と私は思います。


■しかし、死に直面するというのは、
なかなか経験することができません。

ただ「誰かの物語」を通じて、
そうなったときのことを想像し、

いつかきっと出会うであろう大切な問いと、
その答えを考えてみることはできます。

ゆえに今週ご紹介の

『もしも一年後、この世にいないとしたら。』
(著:清水研)

をお勧めしたい、そう思う次第です。


■以下、著書の内容のご紹介です。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

【国立がん研究センターで、
 がん患者さん3500人以上の方の話を聞いてきた精神科医が伝えたい
 死ぬときに後悔しない生き方】

今、生きづらさを感じているすべての人へ。

人生の締切を意識すると、明日が変わる。

「もしも1年後、この世にいないとしたら――」
そう想像したとき、今やろうとしていることを変わらずに続けますか。
それとももっと別のやりたいことをやりますか。

がん告知後にうつ状態になる人の割合は5人に1人、
がん告知後1年以内の自殺率は、一般人口の24倍。

「告知後のショックは計り知れない大きさですが、
 それをきっかけに、残された時間を前よりも
 自分らしく生きるように変わっていく方が多くいらっしゃいます。

 そんな方々のお話を伺う中で、
 逆に医師である私が人生について教えてもらうことが山ほどありました」

(Amazon 内容紹介 より引用)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

200ページほどの薄い本です。

でも書かれていることは、
とても考えさせられます。

ご興味がある方は、ぜひお手に取られてみてください。

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<今週の一冊>

『もしも一年後、この世にいないとしたら。』
(著:清水研)



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