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2277号 2020年5月15日

オンラインで表情が見えない時期は、「言葉で出来ること」に注目してみる

(本日のお話 2499字/読了時間5分)


■おはようございます。紀藤です。

昨日は5件のオンラインミーティング。

ならびに、コーチ仲間の友人と
1件のZOOM飲み会でした。



さて、本日のお話です。

昨晩、コーチ仲間と合計2時間半、
オンラインZOOM飲み会(サシ)で話をして
盛り上がっておりました。

サシの飲み会で2時間半は個人的に最長。


ふと思いましたが、
オンラインでも

・話を聞くスキル(コーチング!)
・双方の引き出しの多さ
・何かを与えようギバー精神

があると、途切れることなき
非常に充実した時間になるな、

と感じておりました。


オンラインだからこそ、
相手から話を引き出すスキル、
とても大事だよな、と思ったり。

(土志田さん、ありがとうございました!)





またもう1点、
オンライン飲み会をしつつ
ふと気づいたことがあります。

それは「言葉の機能を知る価値」について。

今日はこのテーマから気づきと学びを
皆さまにご共有させていただければと思います。


タイトルは、



【オンラインで表情が見えない時期は、「言葉で出来ること」に注目してみる】



それでは、どうぞ。





■話が少し回り道になりますが、
私のコーチ仲間の友人で、
土志田さんという方がいます。


彼は現在、

『セミナーシェルフ』
https://seminarshelf.com/

という
”学べるセミナー動画が0円で見ることができる”という
学びの背中を押してくれるサービスの責任者をしています。



■この動画サービスでは

”今注目されているテーマで活躍されている人”

からの話が聞けるのですが

土志田さんが責任者として
現在渦を巻いている人たちのインタビューをするとき、

「業界の未来」
「社会の未来」

というように、
志ある話をされる方がかなり多い、
といいます。

例えば、

「BtoBマーケティング業界を変えたい」
「この日本の働き方を変えたい」

というように。



■人は、その人固有の気質や資質により
元来持っている価値観もある一方、

・これまでの経験、
・出会った尊敬する人、
・今の周囲の人たち、

に大いなる影響を受けています。


そして「どのように影響を受けるか」と言うと、
その一つの影響の受け方が、

『頻繁に見聞きした言葉』

により影響を受けていくものです。

子供の口グセは、
お母さんの口グセにそっくりだ、
みたいなものかと。



■そして先述の土志田さん曰く、

「すごい人の話を聞くと、やっぱり影響を受ける」

といいます。

そして実際、彼の口からは

「コーチング業界を変えたい」
「教育の世界を変えたい」

という「業界」や「世界」という言葉が頻出し
同時に、その言葉はエネルギーを持ち、
実際、業界規模で、何かを成したいという
熱い思いを感じ、私も大いに刺激を受けていました。

言葉はその人の価値観、
雰囲気にまで影響を与えると感じます。


つまり、

【1、人は「言葉」を通じて影響を受ける】

というシンプルな事実です。




■またもう一つ、
「言葉のもたらすもの」として、


【2、「言葉」から、”相手の内的世界”を理解することができる】


ことがあります。



人は「言葉」で思考します。

言葉にできないことは、
単純に漠然としたイメージにすぎません。

ゆえに、なにか思う時に
「言葉」というツールを挟むのです。


哀しい、悲しい、寂しい、淋しい、


いろんな”ものがなしさ”の言葉がありますが、
その言葉が表す感情の色は、
グラデーションのように微妙に違っています。



■そして人は「言葉」にするとき
”膨大に考えた思考の一部”を、
その人が持っている言葉の中で
最もふさわしい言葉に投影させて表現するので

目の前の相手がどのような「言葉」を使っているのかを観察すれば、
”相手が今、どんな世界で生きているのか”も、推測できるものです。


先程の土志田さんの例で言えば

「業界や社会」

という言葉を使うということは、
”心の震え”を感じているということであり、
大切にしている何かがそこにある、

ということになります。



■ちょっとしたテクニックですが、
コーチングをの効果的なスキルの一つとして


『相手が「繰り返し使う言葉」を観察する』


というスキルがあります。
”「口グセ」を見る”みたいなイメージです。


例えば、私が以前コーチングの際に

「”ちゃんと”、と紀藤さんはよく言いますね」

と言われたことがあります。

・ちゃんとやりたい
・ちゃんとした研修を提供したい
・ちゃんとしたスキルを手に入れたい

というように。

そう聞いた時に自分で思ったのが

「ちゃんと」という言葉の裏側には、
常に100%できていない。まだまだであるという感覚が
なくすことができないということ。

つまり

”「まだまだ感」がある内的世界に
 私(紀藤)は生きている”

ことに気付かされたのでした。



■ある人が

「~しなきゃ」
「ねばならない」
「すべきだ」

と頻繁に言葉として登場してくるのであれば、

”義務や責任”の世界に生きている

ということ反映されていると想像され、
それが無意識に本人の行動や
今の気持ちにも影響を与えている可能性もあります。


そして大体の場合、無自覚に使っている。
ゆえに、「義務や責任の世界に生きている」ということが
自分で見えていないことが多く、それで苦しめられているのに
その原因が見えず、悩みの根源を自覚できない、
ということもあります。

そんななときに、

「この5分間で、”~すべき”と10回くらいいったよね」

と相手にフィードバックするだけでも
「えっ、そうなの?」となり
「ああ、自分は~すべきに囚われていたのか」

と気付きを与えるスキルになります。

そして嘘のようですが、
その「たった一言」がその人を
抑圧された世界から、解き放つことも
コーチングの世界ではよくあるものです。



■と「言葉」の影響について
諸々お話をさせていただきましたが、

まとめると、まず

【1、人は言葉を通じて影響を受ける】

こと。
ゆえに、もし自分が目指していきたい世界があり、
でもそこに現実との乖離があるのなら「言葉」が使えます。


「本当はこういう世界に行きたい
 (でも、自分がそれを言うほどの人物でもないし)」

という理想と現実の狭間で生きているのなら。


”「言葉」から環境を変えていく”という事は
一つ有効な手段かもしれません。

つまり、

自分が惹かれる言葉を使っている人や集まりに
自ら飛び込んでいく、

ことにより、

その言葉を使うことが当たり前という環境に身を置き、
だんだんと言葉によりその感覚が当たり前となり、
自らの行動にも影響を受けていくことで
意図的にそちら側に引っ張られていくようにする、

ことができます。




■そして他者との関係においては、


【2、「言葉」から、相手の内的世界を理解する】


ことが活用できます。


今、オンラインでの対話が中心になって、
「表情」から読み取る技術の難しさは上がり
「言葉」から読み取る技術の重要度が
相対的に高まっているように感じます。


その中で、

『相手が繰り返し使っている「言葉」から
 相手の価値観、今の不安などを読み解くこと』

はシンプルですが有効です。

伝えてあげるだけで、
自覚するだけで、解放された気持ちになることも、
あるものです。


今の表情を見づらいオンライン中心の環境だからこそ、
「言葉」にアンテナを立てることで
得られる事も出てくるのではないだろうか、

そんなことを思い、お伝えさせていただいた次第。


最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。


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<本日の名言>

私達は皆、互いに助け合いたいと思っている。
人間とはそういうものだ。
相手の不幸ではなく、お互いの幸福によって生きたいのだ。

チャールズ・チャップリン(イギリスの喜劇役者・映画監督/1889-1977)

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