メールマガジン バックナンバー

2477号 2020年12月2日

キックボクシングとピアノの練習の共通点から学ぶ「熟達のルール」とは

(本日のお話 2587字/読了時間4分)


■おはようございます。紀藤です。

昨日は4件のアポイント。
ならびにランチミーティグ。

午後からはコーチング(受ける方)と
コーチング(する方)をそれぞれ1件ずつ。

夜は、久しぶりに時間が出来たので
キックボクシングジムにいきました。

グループレッスンの参加人数が2人のみで
ハードに練習してヘロヘロです(汗)

でも、運動はいいですね!



さて、本日のお話です。

昨日のキックボクシングの練習が
ものすごくキツかったのですが
そのときに書けられた
インストラクターの先生からの言葉が、
印象的で、学びになりました。


今日はそのお話と、
学びと気づきを皆さまに
ご共有させていただければと思います。

それでは早速まいりましょう。


タイトルは、


【キックボクシングとピアノの練習の共通点から学ぶ「熟達のルール」とは】


それでは、どうぞ。



■昨晩21時。
近所のそばの雑居ビルの6階にある
キックボクシングジム。

私と、西洋人でパーマがかった小太りの方
(胸に”獺祭”と書かれたTシャツを来ている)の2名が
サンドバックの前に立っています。


「今日はグループレッスン、2人ですね。
何やりたいですか?」

今週、某世界王者と試合を控えている
プロの格闘家でもインストラクターの先生が、
優しい雰囲気で、ニコニコしながらいいます。

「ま、色々やりましょうか!」

その言葉とともに、
グループレッスンが始まりました。



■最初は、なわとび。

3分間、なわとびを飛びます。

その後、ストレッチと
体幹トレーニング。

その後、
サンドバックを数ラウンド行い、
ミット打ちをまた数ラウンド。

文字にすると凄くシンプルですが、
結構疲れるのです。



■そして、レッスンの後半、
インストラクターの先生が、
こういいました。


「最後は、”階段”で締めますか!
最大10段です。何段がいいですか?」


、、、ん、階段?

初めて聞く練習。
「それなんですか?」と
聞き返します。


「階段は、まず
右ミドルキック1回→左ミドルキック1回。

次に、右ミドル2回→左ミドル2回。

次に、右ミドル3回→左ミドル3回

、、、と増やしていくんです。

簡単でしょ?」


へー、なるほど。
そう思っていると、先生が聞きます。


「、、、で、何段で行きましょう?」

よくわからないので、

「10段やっちゃいますか!」と
勢いで私が言うと、

先生は
「、、、いやー、10段はキツイですよ笑」
と返ってきたので

「じゃあ、7段で!」と返して、
早速やることにしました。



■そして、初めます。

右ミドル1回、左ミドル1回。

丁寧に蹴ります。


右ミドル2回、左ミドル2回。 まだまだ余裕。
右ミドル3回、左ミドル3回。 まだまだ余裕。

右ミドル4回、左ミドル4回。 ちょっと疲れを感じる。
右ミドル5回、左ミドル5回。 ややきつくなってきたぞ。

右ミドル6回、左ミドル6回。 ああ、しんどい…
右ミドル7回、左ミドル7回。 キツイ!でも後ちょっと!


、、、そして、
最後「7!」といってやめたら、
先生がこう言いました。


「はい、折返しです!!
次、右6回!」


(!!?)

どういうことだ…と想い
ハアハア言いながら
動きを止めていると先生がいいます。


「”階段”ですからね!
登ったら降りてこないと、
帰ってこれませんよ(笑)」


とのこと。

結局、マジか、、と思いながら
6回→5回→4回→3回→2回→1回と、
ヘロヘロになりながら終えて、
終了することになりました。

最後、サンドバックを蹴る音が
「ぽすっ、ぽすっ」みたいになっており
少し、切ない気持ちになりました。


2分くらいの時間ですが、
実に濃厚なトレーニングでした。

獺祭Tシャツの外国人の方も
ヘロヘロになった寝そべっていました。



■その後、先生が、
こんな話を聞かせてくれました。


「この練習、コツがあるんですよ。

何度も何度も繰り返して、
脱力と体の動きでやりまくると、
この”階段”が楽にできるようになります。

結局、『繰り返し』が凄く大事なんですよね

あ、コツじゃというより
いっぱい蹴る!ということですね」


とのこと。

確かに、

まだ素人丸出しですが、
それでも何度何度も
キックの練習をしていると、


”少しずつキックの細かい部分に
意識が向かうようになる”


のを感じるのです。
最初はとにかく蹴る!だったのが、

・上半身の腕の振りとの連動を意識する

・逆の手をガードに持ってくることを意識する

・足の戻しを意識する

などちょっとずつですが
同じ行為でも解像度が高まってくるのです。

それは素人ながらでも感じますし
熟練の人なら、更に細部がわかるはず。


■そして、思ったこと。

それは、

【形になってから”何度も何度も繰り返す”ことが、
やっぱり、熟達への道なのだ】

、、、なと。



■この感覚を覚えたときに、
思い出したことがあります。

それは、私が2ヶ月ほどに購入した電子ピアノの話。


リモートワークの合間に
生産的(と思われる)息抜きのために購入し、
リビングに置いた電子ピアノ。


仕事と仕事の隙間に
15分くらい休憩がてら弾いてみると、

指の体操にもなって
脳が刺激される気がして
リラックスもできるし生産性が高まる
という効果を感じます。

Youtubeやネットを見て
「沼化」するリスクよりも
なんとなく良い息抜きの時間な気がします。


■そして、面白いな、と思いつつ、
先程のキックボクシングと共通点を感じるのが、

「この曲はもう完成した」

と思ってからが勝負、ということ。

指が曲を覚えてから
そこをスタートとして何度も繰り返すと、

より細かい表現などに気をつけながら、
より表情豊かに楽しく弾けるのです。

微細な感覚レベルですが、
”形になった”ところからがスタート。

そこから”洗練させていく”プロセスこそに
『熟達させていく面白み』がある、

と思ったのです。


ゆえに、


【形になってから
”何度も何度も繰り返す”ことが、
熟達への道なのだ】


という「熟達へのルール」を
ひしと感じるのでした。



■熟達していくプロセス、というのは、


『形になったものを、洗練させていくプロセス』


に他ありません。


それは、
「営業」一つとってもそう。

一応形になった。
一人で商談に行ける。

でも、それから
より細かいところまで研ぎ澄ませて
お客様にとって意義深い時間を作り、
成果につなげることができるようになるには、

”形になる”と”洗練させる”

の間には万里の隔たりがあるのです。


コーチング等の技術もそうだし、
マーケティングなどもそうでしょうし、
接客の技術もそうでしょう。




■ゆえに、

シンプルな話ですが、
「キックボクシングとピアノの練習の共通点から学「熟達のルール」」とは 、


【形になってから、何度も何度も繰り返す。
そして、ひたすら洗練をさせていくこと】


このことに他ならない、


ゆえに、
地味で見えづらい変化の中でも、
粛々と続ける事、そこに変化の楽しみを覚えることが、
熟達のルールなのかもしれないな、、、

そんなことを思った次第です。


最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

===========================
<本日の名言>

鈍刀の骨を切るは必ず砥石の助けによる。

空海(真言宗の開祖/774-835)

===========================

365日日刊。学びと挑戦をするみなさまに、背中を押すメルマガお届け中。

  • 人材育成に関する情報
  • 参考になる本のご紹介
  • 人事交流会などのイベント案内

メルマガを登録する

キーワードから探す
カテゴリーから探す
配信月から探す