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2480号 2020年12月5日

1日10分の「うまくいったことエクササイズ」で、毎日元気になる方法(後編)

(本日のお話 3175字/読了時間4分)


■おはようございます。紀藤です。

昨日金曜日は1件のアポイント。
また、友人の誘いで

『休日ハック』
https://www.kyuzituhack.com/

というサービスを
午前中に体験いきました。

面白いサービスだったので
このお話はまた改めて!

その他、研修テキストの作成など。





さて、本日のお話です。

昨日、

『1日10分の「うまくいったことエクササイズ」で、毎日元気になる方法(前編)』
https://1lejend.com/b/detail/HSfoIRnMfw/3691074/

というお話を致しました。


簡単に昨日のお話をまとめると、


・人は多くの場合、できないことに目を向ける。

・しかし、”できないこと”に目を向けると、
ネガティブな出来事に注意が向き、拡大して見える。

・結果、不安や抑うつを招くきっかけになってしまう。

・日本の哲人・中村天風氏は”日常の心がけ”として
「積極的なものは取り入れ、消極的なものは拒否すべし」といった。

・アメリカ心理学会会長のセリグマン博士は
「上手く言ったことについて、考え
その出来事をじっくり味わう達人になることだ」といった。

・そして、”人が元気になる(落ち込まなくなる、幸せを感じる)”ために
効果が実証された「うまくいったことエクササイズ」というものがある


、、、というお話でした。


そして今日は、上記の内容の補足に加えて、
具体的な『うまくいったことエクササイズのやり方』
についてご紹介したいと思います。


、、、ということで、
前置きが長くなってしまいましたが
本題にまいりましょう。


タイトルは、


【1日10分の「うまくいったことエクササイズ」で、毎日元気になる方法(後編)】


それでは、どうぞ。




■その昔、「催眠術セミナー」に
参加したことがあります。

(のっけから怪しくてスミマセン…)


20代の頃、渋谷のある会場で

「催眠術を人にかけているところを
皆で観ることが出来るセミナー」

みたいなものがある、
と友人に言われ参加しました。


そこで、人が催眠をかけられ、
犬のようにワンワン吠えてみたり、
タバスコが入った汁をオレンジジュースのように飲んでしまう、、、

など催眠術をかけているとはいえ
今思うとかなり激しいことを
やっていました。。。

(本当なのか演技なのかわかりませんが汗)



■ちなみに、催眠術の特徴は

”眠りに落ちる前”

が一番効くとのこと。

なにやら変性意識状態になり、
そこにメッセージを投げかけられると

「暗示にかかる」

というのが、
催眠のメカニズムのようですね。

(ねむくなーる、ねむくなーる、
というやつです)



■ただ、面白いのは
私たちは日々の思考も普段から
何かしらの”暗示”を受けている、

という話があるのです。


”周りから受ける言葉、使っている言葉によって
日常から暗示をかけているようなものだ”


と、先日ご紹介した
日本の哲人・中村天風氏は語りました。

ゆえに、

『私たちが日々、元気に、心を強く生きるには、
特に眠る前と起きた直後(暗示にかかりやすい)を
大事にするべきである』

と語りました。



■そして天風氏は、
こんな「日常の心得」を伝えました。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「寝ぎわの心がけ」

・悲しいこと、腹の立つこと、気がかりなこと、、、
消極的なことは寝床の中に一切持ち込まない。

・明るく朗らかに、生き生きとして
勇ましい積極的なことを連想する。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ネガティブなことを
考えないようにする、ということですね。


そして、更にレベルを上げると、
こんなパターンもあります。
(少し私なりに解釈を入れて解説しています)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「寝ぎわの心がけ(part2)」

寝る直前のぼーっとしたときに
鏡の中の前の自分に向かって

「お前は、もっと元気が出る!」

と命令(!)するよう暗示をかける。

そして、朝起きた直後の
ぼーっとしているときに

「私は、きょう元気が溢れてきた!」

と命令するように暗示をかける。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

という、見る人から見たら
何とも怪しげな催眠術のよう。
(どうか、ひかないでいただければと…)



■、、、でも、これ、
真面目にやってみると、
じわりじわりと効くんですよね。
(→私、真面目にやった人です)

私もその昔、全く自信がなかったときに
「元気になる!」「自信がでる!」と


”俺は一体、何をしているんだろう…”


とどこかで思いつつ、
やっていたことがありました。


しかし、不思議なもので、
繰り返しているといつの間にやら、

気づいたら寝る前や起きた直後、
ネガティブな事を考えることは
ほとんど、なくなっていました。



■今から50年くらい前、
脳科学の話など知られていないときの
中村天風氏の「日常の心得」の話でしたが、

このような催眠にも似た、
暗示や寝ぎわの心がけで

『脳を再教育する』

という方法は、
実際的を射ているのだろう、

と思って仕方がありません。



■そして、時は経て、現代。

ペンシルベニア大学心理学部教授で
マーティン・セリグマン博士という方がいます。

学習性無力感、抑うつ、楽観性、
ポジティブ心理学などで知られる、
アメリカ心理学会の学長で、心理学の権威。


彼は、人が


”「落ち込まずに幸せを感じる」ためには、
上手く言ったことについて考え、
その出来事をじっくり味わう達人になることだ”


として、

先程の中村天風氏の話に、
共通するような香りを持たせつつ、
より論理的なアプローチを語ります。

それは、

『うまくいったことエクササイズ』

として紹介されていました。



■そしてこのエクササイズが、
重度の抑うつ患者にも
十分に効き目があることがわかった、
というのです。


それでは、どのようなエクササイズなのか?

見てまいりましょう。
やり方は、実にシンプルです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

『うまくいったことエクササイズ』(所要時間:寝る前の10分)

1,今日うまくいったことを3つ書き出す

2,それがどうしてうまくいったのかを書く。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

以上。


実に簡単、シンプル、わかりやすい。

「実行の際のポイント」は、
以下の3点です。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
{ポイント1}
・記録はノートでもスマフォでもPCでもよい。

{ポイント2}
・3つの出来事は「重大なことでない」ものでもよい(例/夫がアイスを買ってくれた)
もちろん「重大なこと」でもよい(例/姉が無事、元気な男の子を出産した)

{ポイント3}
・うまくいった出来事の隣に、こじつけでもよいので、その理由を書き出す。
(例/夫がアイスを買ってきてくれた→ 私がアイスを買ってきて、とお願いしたから)
(例/姉が無事、元気な男の子を出産した→ 姉はいいやつだし、運がよかったから)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

これもさほど難しくありません。

ただ、これを繰り返すと、
何が起こるのでしょうか?



■まず、

”自分の人生に起きる
ポジティブな出来事に注目し始める”

ようになります。

そして、
ポジティブな出来事が起こる「理由」も
常に考えるので、探し始めるようになる。

そうすると、頭の中にある
ネガティブにいきがちなバイアスが

・うまくいったこと
・うまく行った理由

へとピントが変わっていき、

『脳が再教育』されていく

わけです。


そしてその結果、

「落ち込むことが少なくなり、幸せになる」

とセリグマン博士は言います。

(繰り返しますが、抑うつ患者にも
効果が出ているエクササイズです)



■人は、習慣の生き物です。


「幸せを感じられるかどうか」とは、

『起こりうる出来事をどう捉えるかという習慣』

に他ならないと思います。

同じことがあっても、

”常にネガティブな側面に目が向くのか、
それともポジティブな側面に目が向くのか”

これは無意識の習慣です。

いわゆる、

「コップに半分しか水がない」か
「コップに半分も水がある」という話と同じ。

どちらも事実、でも解釈は無限大。

そして、この思考習慣は
訓練で鍛えることもできるのです。



■であるならば。

暗い側面をみて落ち込むよりも
できればうまくいったことに目をむけて
幸せを感じていたい、

と思いますし、
そちらのほうが皆言葉通り、
ハッピーだと思うのですが、
いかがでしょう?



■ということで、ぜひ、

「うまくいったことエクササイズ」

ご興味がある方はぜひ、
やってみてくださいね。


私は毎日3分日記ということで
書き記していますが、
書くだけで「よい1日だった」と思えて
とてもオススメでございます。

よろしければ、ぜひ。


最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

家から出る時は、姿勢を正し深呼吸すること。
出会う人々には笑顔で接し、握手には心を込めること。

エルバート・ハバード(米国の作家・教育者/1856-1915)

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