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2565号 2021年2月27日

強みを活かす最新のリーダーシップ理論「パーソナリティ・ベース・リーダーシップ」

(本日のお話 2225字/読了時間3分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日はストレングス・ファインダー研修の
2日目でした。

大学院受験も終わって、
会社の第一四半期も終わりました。

3月からまた新たな目標を立てて
歩んでまいりたいと思います!



さて、本日のお話です。

企業研修でストレングス・ファインダーを
実施させていただいております。

※ストレングス・ファインダー研修↓↓
https://www.c-courage.co.jp/service/strengths-finder/

ただ、ここ最近の大学院受験を経る中で、

「自分の強みを知り、活かすこと」の重要性を、
改めて理論的にも理解しました。

ということで、今日は

”「強みを活かす」ことと、
「最新のリーダーシップ理論」の関係”

について、学びと気づきを
皆さまにご共有させていただければと思います。

それでは早速参りましょう。

タイトルは、

【強みを活かす最新のリーダーシップ理論
「パーソナリティ・ベース・リーダーシップ」】

それでは、どうぞ。

■私も知らなかったのですが、

「リーダーシップ」という分野は、
古今東西様々な研究者が、

あれやこれや様々な理論を
提唱してきているのですね。

■著書『リーダーシップ教育のフロンティア』では

その歴史を、実に100年前にさかのぼって
説明をしております。

1900~1920年代には、

”人を支配するためにコントロールや
権力の集中化が強調される”



1930年代には

”リーダーシップを発揮する人の特性が
注目される(特性)”



1950年代には、

”リーダーシップの行動、振る舞いについて
注目されるようになる(行動)



1980年代になると、

”特性・影響力・変革・
リーダーの希望どおりにフォロワーを動かす
など様々な定義が主張される”達成



21世紀

”共通の目標達成に向けて
『リーダーがメンバーに影響を及ぼすプロセス』に
焦点が当てられる”

という歴史を経て、
リーダーシップが紐解かれてきました。

(※参考:『リーダーシップ教育のフロンティア(研究編)』
著:中原淳、舘野泰一、高橋俊之)

■要するに、

初期= 「リーダーシップは特性だ」
(生まれ持っての特性だ!)

から

中期= 「リーダーシップは行動だ」
(資質ではなくて行動が大事)

となり、

現在=「リーダーシップとは影響力だ」
(どんな形でも目標達成を促す影響力は
リーダーシップといえる)

となってきた、ということかと。
(ちょっと乱暴ですけど)

■なんとなくリーダーと言うと、

・圧倒的カリスマ性とか
・ビジョンを高らかに掲げる、とか
・楽観的思考がある、とか
・並外れた行動力

みたいなパワフルな「特性」に焦点が
当たりがちですが、

それだけがリーダーシップではない、
というのが最近の見解なのです。

■古典的なリーダーシップの定義とは、

『リーダーシップ=
集団に目標達成を促すように影響を与える能力』

とされています。

そうすると、チームの目標達成に
プラスの影響力を与えれば

ある意味どんな手段を使っても、
よいということになります。

■では、その前提としたとき、

「自分とは違う誰かの
リーダーシップ論を真似するのは効果的か?」

というと、そうではない。

なぜならば、誰か自分と違う性格の人の
”持論”を真似するよりも、

自分の才能・スキルなどの
強みに基づいてリーダーシップを発揮したほうが、
「使い勝手がいい」からです。

■それはなぜか。
以下の点が挙げられれます。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<自分の「強み」をベースにした
リーダーシップを発揮したほうが良い理由>

・性格や置かれた環境は人それそれであるから、
似たような持論はあっても全く同じ持論というのは存在しない。
100人いれば、100通りの持論がある。

・持論は自分だけに有効なものだから、
他人の持論を真似したところで大きな効果は望めない。
自らのために自ら考えた持論だけが有効である

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

大きくこの2点が考えられます。

(参考:『シェアド・リーダーシップ』(著:石川淳)

■そして、このように自分の「強み」を軸にした
リーダーシップの発揮の仕方のことを、

最新のリーダーシップ研究では

『パーソナリティ・ベース・リーダーシップ』

と呼んでいます。
そして今、研究が進んでおります。

自分に向いたリーダーシップ。
自分の性格や能力上の強みを活かした
リーダーシップスタイル。

多くの人は、無自覚・自覚いずれにせよ
自分の強みを仕事や人間関係に用いています。

それを活用したほうが
”効果的な影響力を発揮“することができる、

という理論です。

■そしてこの

『パーソナリティ・ベース・リーダーシップ』

の発揮のためには、ポイントが2つあります。

まず1つ目。

1)自分の性格を理解すること

です。

性格にはさまざまな分類方法があります。
(例:ストレングス・ファインダー、MBTI、
DiSC、VIA、ビックファイブ等)

この中でビックファイブは
もっとも研究が進んでいますが、
それ以外でも、さまざまな視点から
自らの性格を分析するツールがあります。

そして、その性格の分析結果から
自己理解を進め、

強みを活かしたリーダーシップを
発揮するように心がけることが重要です。

■そして2つ目。

2)弱点の克服についての認識

です。

強みに着目すると、同時に
「では弱みは放っておいていいのか?」
という疑問がわきます。

たしかに自らに適したリーダーシップの発揮には、
「強みと弱みのどちらの理解」が必要です。

弱みをカバーし、
強みを活かすリーダーシップの発揮は
大事なことである一方、

「弱みの補強を
考えすぎるのはよくない」

とされています。

なぜなら、(特に日本人は)
強みより弱みを気にする傾向があるから。

弱みの克服を考えすぎると、
強みも発揮ができなくなるからです。

あくまでも

”弱みは対処すること”

がパーソナリティベースリーダーシップの
発揮のポイントとなります。

■、、、と

強みを活かすことと

最新のリーダーシップ理論としての
パーソナリティ・ベース・リーダーシップのお話を

共有させていただきました。

そんな中、個人的に思うのが

ストレングス・ファインダー研修を
実施させていただいていても思うのが、

「自分の強みに着目したことがある人は
予想以上に少ない」

ことです。

なんとなく、
自分のことを理解はしていても

より細かく解像度高く
自分の性格や強みを理解できている人は
さほど多くないようです。

ゆえに、より深く自分のことを理解し
意図的に、計画的に自分の強みを
成果につなげるよう、活用していくこと。

あらゆる人にとって、
もっとも重要な資源である

自分自身のことを理解することは、
とても大切なテーマである、

そのように思う次第です。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

成功とはただ一つ。
自分の人生を自分の流儀で過ごせることだ。

クリストファー・モーリー(米国の作家/1890-1957)

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