今週の一冊『残業学 明日からどう働くか、どう働いてもらうのか? 』
(本日のお話 2799字/読了時間4分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日土曜日は、
終日キャリアワークショップの実施。
ご参加者の皆様のアンケートでも
「キャリアついてあまり考えていない」
という結果も半数ほどでしたが、
やはり節目節目で立ち止まり、
これからの未来、
5年10年でどうなっていくのか
その中で自分は仕事生活において
どうありたいのか、
そのためにどのように
自分が変わっていく必要があるのか
、、、など考える事は
本当に大事なことだよな、
と私自身思った次第。
(そして、ご参加いただきました皆様、
土曜日の貴重な時間に、ありがとうございました!)
*
さて、本日の話です。
毎週日曜日は、お勧めの一冊をご紹介する、
今週の一冊のコーナー。
今週の一冊は
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『残業学 明日からどう働くか、どう働いてもらうのか? 』
中原淳+パーソル総合研究所(著)
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です。
■さて、皆さまは
「残業」されていますか?
コロナ禍になって
リモートワークも増えて
”プライベートとの境目がなくなって
むしろ残業が増えた”
という方も耳にしますが、
実際のところどうでしょう。
■私の「残業エピソード」で言えば、
新卒で働いた飲食チェーンを思い出します。
22歳の当時。
神奈川県にある居酒屋店舗で
深夜3時くらいでしょうか。
レジまわりで、
お店の締め作業をしていた際、
当時のY店長から、
ふいにこう風に言われたわけです。
「いやー、紀藤くん、
僕たち絶対成長してるよね。
だって、こんなに働いてる人いないよ?
頑張ろうね」
、、、と。
そうですね、、、と答えつつ、
何となく釈然としない想いが
私の中にはありました。
■その理由の1つ目が、
「毎日ひたすらフライパンふったり、
レタスを切ったりしているけど、
果たしてこれを”成長”と呼ぶのだろうか?」
という疑問があったこと。
(料理は作るの早くなりましたけど)
2つ目が、その時のY店長が
アルバイトや社員から
尊敬されているというよりも、
「Y店長、もうちょっと
頼りがいがあったらいいのに」
と言われるタイプの方でしたので、
なんだか店長本人自身が、
自分で「成長していると言い聞かせている」ように
新卒ながら聞こえたこと。
■ゆえに、
「僕たち絶対成長してるよね。
だって、こんなに働いてる人いないよ?」
という言葉だけが、
やたらと耳に残り、
十数年経った今なお、
その時の感覚とともに鮮明に思い出されます。
■思い出してしまったので、
もう一つ関連してエピソードです。
その飲食チェーンの全体会議において、
当時の経営陣が
”店舗で働く社員の人たちが、
最近のニュースなどを全然知らない”
ことについて
「(新聞読んでいないことについて)
現場に集中してるんだな。
そんなお前だが俺は大好きだ!!」
と言っていたこと。
その幹部の方は激励のつもりで
お話されたと思いますが、
聞いていた私は、
「世の中のニュースを知らず、
新聞に書かれている事も知らないような状況で
これまた”成長”と言えるのだろうか?」
とも思ったのでした。
■、、、と私のエピソードが
やたら長くなってしまいましたが、
今回ご紹介の『残業学』の書籍によると、
このような説明がされています。
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・「残業麻痺」状態で働いている人は
「自分の成長のために残業している」と感じる割合が
「残業麻痺」をしていない人に比べて『4.2倍』も多い。
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とか、
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
・長時間残業の日々が続き、職場内だけで仕事をしていると
その職場で必要なスキルは磨かれていく一方で、
新しいスキルを学ぶことができなくなります。
残業なしの人に比べて、
週60時間以上働く人(月80時間以上残業する人)は
学習・趣味・自己啓発・社会参加活動などの時間が
『約4割』も削られています。
また「視野の幅が狭くなってしまう問題」がもあります。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
など。
前者の「残業麻痺」の話は、
「僕たち絶対成長してるよね。
だって、こんなに働いてる人いないよ?」
のエピソード。
「視野の幅が狭くなってしまう問題」は
「(新聞読んでいないことについて)
現場に集中してるんだな。
そんなお前だが俺は大好きだ!!」
のエピソード、、、
まさに当てはまっていたな、などと
振り返り思ったのでした。
■、、、まあ、
このあたりの余談は置いておきつつ
私のエピソードを
長々と紹介してしまいましたが
皆さまの中にも心当たりがある方も、
いらっしゃるかもしれません。
そして今回ご紹介の『残業学』は、
悩ましく、今なお囚われがちな
「残業」をテーマにした書籍です。
特徴は、
”大規模調査によるデータと
分析した研究結果”
を元に
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1,残業がどこでどのくらい起こっているのか(what)
2,残業が起こってしまうメカニズムと功罪(why)
3,残業いかに改善することができるのか'(how)
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についてエビデンスベースで
説得力をもって語っていること。
加えて、講義形式で
笑えるイラストも多く、
実にわかりやすく
まとめてくれています。
■読み進める中で
なぜ、「残業成長神話」が
起こってしまったのか?
それを日本の高度経済成長や
歴史的な背景と照らし合わせて考察したり
残業することが我々にもたらす
デメリットについてもデータとして示し、
この問題を冷静に判断し
次の行動を考えていくための、
大変有益な情報を与えてくれます。
私も大変、学びになりました。
以下、書籍の内容のご紹介です。
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超高齢化社会を迎え、あらゆる仕組みを
アップデートする必要に迫られている日本。
女性やシニア、外国人をはじめとした
多様な人々の力が鍵となる中、
それを拒む最大の障壁が、日本独特の働き方「残業」です。
政府も企業も「働き方改革」を叫ぶ今、
本当に必要なのはそれぞれの「持論」ではなく、
客観的なデータを基にした「ガチ」な対話。
一体なぜ、日本人は長時間労働をしているのか?
歴史、習慣、システム、働く人の思い――
2万人を超える調査データを分析し、
あらゆる角度から徹底的に残業の実態を解明。
仕事と人生の「希望」は、ここから始まります。
パーソル総合研究所×立教大学・中原淳の共同研究
「希望の残業学」プロジェクトを書籍化!
※Amazon本の紹介より引用
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■ということで、
・残業に悩まれるご本人、
・あるいは管理職の方、
・またはパートナーの帰りが遅く
悩まれている方、、、
「残業」が気にある多くの方にとって
気づきの多い一冊になるかと思います。
まずは問題を認識することから。
残業に悩む人に
お勧めしたい1冊です。
よろしければ是非。
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<今週の一冊>
『残業学 明日からどう働くか、どう働いてもらうのか? 』
中原淳+パーソル総合研究所(著)
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