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2778号 2021年9月29日

強みを引き出す3つのアプローチ ー深堀型・拡張型・是正型ー

(本日のお話 2444字/読了時間4分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日は午前ストレングス・ファインダーの
3時間での研修実施。

午後からは2件のアポイント、
また夜は大学院の打ち合わせでした。



さて、本日のお話です。

「強みを活かす」ということは、
かのピーター・ドラッカーも強調していますが、

どのように強みを活かすのか、
については、色々と論議があるようです。

今日はこの「強み」の活かし方について
3つの視点からご共有させていただければと思います。

それでは早速まいりましょう!

タイトルは、

【強みを引き出す3つのアプローチ ー深堀型・拡張型・是正型ー】

それでは、どうぞ。

■マネジメントの父、とも言われる
ピーター・ドラッカーは、
こんな言葉を残しています。

『人が何かを成し遂げるのは、強みによってのみである。

弱みはいくら強化しても平凡になることさえ疑わしい。

強みに集中し、卓越した成果をあげよ。』

…とのこと。

「強み」に集中することが重要で、
それこそが成果を高める、

と語っておりますね。

■続いて、
こんなことも語っています。

”多くの領域において
卓越することはできない。

しかし成功するには、
多くの領域において並み以上でなければならない。
いくつかの領域において有能でなければならない。

一つの領域において卓越しなければならない。

出典:「創造する経営者」 P.F.ドラッカー

とのこと。

つまり、成功するには、

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「卓越した1つの領域」
×
「有能ないくつかの領域」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

という掛け算が必要だ、

というわけです。

(加えて多くの領域では
人並み以上じゃないとダメなんですね)

「成功する」事を考えた時
これは感覚的にも現実的な提言だと感じます。

■例えば、THE営業で、

「神がかったセールストーク」

がものすごく卓越して持っていたしても、
”それだけでは”売れ続けることはできません。

やっぱりその周辺領域における
”有能な領域”、

・製品に関する知識
・競合・業界の情報
・市場や社会の流れ
・一般教養

などでも、
「有能さ」がなければ
一流セールスで居続けることはできません。

と考えると、

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「卓越した1つの領域」
×
「有能ないくつかの領域」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

を持ってこそ、

”成功につながるための強みを
発揮している状態を維持できる”

のだろう、と感じます。

■さて、では具体的に

どのように
「卓越した1つの領域」×「有能ないくつかの領域」
を獲得することができるのか?

このことについて、
以下の3つのアプローチが
ヒントとなるように思いました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【強みを引き出す3つのアプローチ】

<1)深堀型>
・特定のスキルや能力に絞り込み、それを徹底的に伸ばす

<2)拡張型>
・新しい強みの軸を増やし、強みの幅を広げる

<3)是正型>
・強みを阻害するような致命的な弱みを是正する

※参考:松尾睦(2019)『部下の強みを引き出す 経験学習リーダーシップ』ダイヤモンド社
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

とのこと。

■もうちょっと具体的に
考えてみたいと思います。

例えば、上記の話について、

「求人広告の営業(30歳)が成功を目指す」

ために、卓越×有能さを磨く、
と考えてみましょう。

<1)深堀型>
・特定のスキルや能力に絞り込み、
それを徹底的に伸ばす



◯新規開拓の営業が元々得意だが
SNS、電話、紹介など新しいやり方を含めて更に探索し
「新規営業の超一流レベル」を目指す

<2)拡張型>
・新しい強みの軸を増やし、強みの幅を広げる



◯営業の軸に加えて、マネジメントの強みを獲得する。
例えば、コーチングを学び、新たな領域として
「部下育成における有能なスキル」を獲得する

<3)是正型>
・強みを阻害するような致命的な弱みを是正する



◯行動は早いが、せっかちになりすぎてミスが多い
(強みの裏返しで致命的な弱みになっている)
「1日待つ」「他者の確認を入れる」等で防ぐ

というイメージ。

■「ある領域を3年真剣にやれば
人並み以上の有能さ」

を獲得することはできる、
と私は考えています。

それが将棋やチェス、ゴルフなど
特定の競技などで卓越性を目指すならば
少し話は違うのかもしれませんが、

実際に組織で働く多くの人にとって、
成果とは、いくつかの能力の掛け算で
創出していくことのほうが多いものです。

■…とするならば、

まずは自分がピポッドの軸足となる
”卓越できそうな領域”を見つけ

<1)深堀型>

として一流を目指していく。

その上で、

その周辺領域においても
新しい分野を”有能な領域”として

<2)拡張型>

を持って、開発していく。

同時に、自分の障害となリうる

<3)是正型>

の考えで、他者に少なくとも
迷惑をかけないレベルで弱みとなる領域に
対処をしていく。

■そんな風に、

”自分の強みを中長期スパンで
開発していく”

というスタンスが、

「卓越×有能さ」を磨き、

自分自身の幅を拡げ、
持続的な成果を生み出していく上で
求められるのではなかろうか、

と思ったのでした。

■これからは、
自分で自分を育てていく時代。
(と私は思っています)

ということで、

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「卓越した1つの領域」
×
「人並み以上の有能ないくつかの領域」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

を獲得し、持続的な成果を出すために、

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【強みを引き出す3つのアプローチ】

<1)深堀型>
・特定のスキルや能力に絞り込み、それを徹底的に伸ばす

<2)拡張型>
・新しい強みの軸を増やし、強みの幅を広げる

<3)是正型>
・強みを阻害するような致命的な弱みを是正する

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

を一つの指針として
活用していきたいものだ、

と思った次第です。

(ちなみに、求人広告30歳の事例は、
私(紀藤)のキャリアを振り返った事例でございました。
基本、粒感は違えど同じアプローチで
強みを深堀し、拡張し、今に至っております)

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

成功の鍵は、的を見失わないことだ。
自分が最も力を発揮できる範囲を見極め、
そこに時間とエネルギーを集中することである。

ビル・ゲイツ(マイクロソフト社創業者/1955-)

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