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2989号 2022年4月28日

自分の「仕事の信念」をふりかえる

(本日のお話 1546文字/読了時間2分)

■おはようございます。紀藤です。

なんだか急に暑くなりましたね。

昨日はあまりにも蒸していたので
エアコンの「除湿」をつけてしまいました。
あっという間に夏が来るのでしょう。
季節のめぐりは実に早いです。



さて、本日のお話です。

今読んでいる本で、

『知識労働者のキャリア発達』
(三輪卓巳/著)

なるものがございます。

その中で書かれていたお話から

「自分が持っている仕事の信念が
いかにつくられたのか」

について、ふと思うことがありました。

今日はそのお話からの
学びと気付きを、皆さまにご共有させて
いただければと思います。

それでは早速まいりましょう!

タイトルは、

【自分の「仕事の信念」をふりかえる】

それでは、どうぞ。

■人はそれぞれ

「仕事の信念」のようなものを
持ち合わせているかと思います。

そんな大げさな
”信念”みたいなものは
持っていませんよ、

と言われるかもしれませんが、

”仕事って
「こういうもんだよね」という考え方”

は、誰しもが多少なりとも
持っているのではないでしょうか。

(例えば、

仕事は、「数字を達成するもの」とか
「慎重にミスがなく確実に行うもの」とか
「アイデアを形にするもの」みたいな感じです)

■信念は、

自分の仕事をする上での
”軸”のようにもなるのです。

良いもの悪いものとは
一概にいえません。

ただ、それが、

『囚われ』

のようにようになってしまい、
自分を制約してしまうことも、
もしかしたらあるのかも、、、、

などと思うことがありました。

■そう思ったのが、
上記の書籍にて紹介されていた、
とある話を読んだときです。

こんなお話でした。

経験学習で有名な松尾先生(2006)の研究によると
「コンサルタント」の職種で顕著なこととして

”「目標達成志向」
(=稼ごうとする意識、数字を上げることへの意識、
一番になりたいという気持ち)と

「顧客志向」
(=顧客のために誠心誠意をつくす気持ち、
お客様に喜んでもらい信頼されようとする意識)

という2つの仕事の信念が形成され、
それによって彼/彼女らの学習が促進される”

ことがわかった、

と書かれていました。

■コンサルタントはその職種柄

・「目標達成志向」と「顧客志向」の信念が形成される
・そしてその価値観が彼/彼女らの学習を促す

、、、うーん、なるほど。。。

確かに自分もまさに当てはまるな、、、
と自分のキャリアを振り返り思ったのでした。

■同時に別のことも思いました。

それは、

その「信念」は良いこともあるけれども、
「囚われ」になっていることもあるのかもしれない

ということでした。

■たとえば

キャリアの初期で関わった営業(コンサルタントみたいな感じ)
の仕事では

「目標を達成しなければ
価値がない」

くらいのインパクトで
仕事に取り組みました。

そしてそのことによって確かに、

・学習が促進された
・成長できた、ということも

間違いなくあります。

■ただ、それによって
「仕事の信念」が、今なお、

”昨対比よりも数字を上げ続けねば・・・”

とどこかで働いているようにも
感じるのです。

まさに「目標達成志向」、

・稼ごうとする
・数字をあげようとする
・一番になりたいと思う

それは、自分にとって危機意識を醸成し
経営という観点ではプラスに働いています。

しかし、一方、自己実現のフィールド、
自分の幸福を追求するための手段としての仕事を考えると

「仕事の信念」

は時に障害となっていることも、
あるのかもしれない、、、

とふと思ったのでした。

■例えば、

「研究・開発」の時間、

”プログラムの品質を、じっくり考えてより良いものにする”

ことを、その「目標達成志向」によって
じっくり取り組めなくしているかもしれない。

あるいは、

”自分が学びを深め、熟考する時間”

を「目標達成志向」によって
取り組めなくしているかもしれない、

とも言えます。

あくでも一つの視点ですが、
別の角度から見ると、そんな風に考えることも
できるかも、と思ったのでした。

■なんだか回りくどい話に
なってしまいましたが、

何がいいたいかというと

「信念」は仕事のパフォーマンスにも、
そして満足度にも影響を与えるもの、

ゆえにそれらに自覚的になることを
知ることは大事ではなかろうか、

ということ。

そして

「それらの仕事の信念は
”そうなったルーツ”がある」

かもしれないということ
(=コンサルタントという職種の経験等)

一方、それらの仕事の信念で
自分の行動が促進・阻害されている可能性もあるゆえ、

「3)自分が持つ仕事の信念を一歩引いて見直す、
必要に応じて手放してみること」

のも重要なのであろう、

そんなことを思った、というお話でした。

■仕事の信念が推進力にあるときと、
そうではないときもある、

自分が置かれている環境、
周りからの期待にも大きく影響されますが、
そんなことを最近思った次第です。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

負い方一つで重荷も軽い。
見えにくいものでも、視点を変えれば見えてくる。
難しいことでも、方法を変えれば解決する。

ヘンリー・フィールディング(イギリスの劇作家/1707-1754)

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