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3283号 2023年2月18日

因果と相関を、ごっちゃにしてはいけない

(本日のお話 2022字/読了時間2分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日金曜日は、2件のコーチング。
5件のインタビュー実施と
1件のアポイントでした。

また夜は15キロのランニング。
だいぶ足が鍛えられてきました。

5月以降のウルトラマラソンに向けて
だいぶ準備が整いそうな予感です。



さて、本日のお話です。

先日、大学院繋がりでの
事業承継の勉強会に参加をいたしました。

、、、が、その中で
発表の際に、ひそかに
反省をしていたことがありました。

それが

「相関と因果を
ごっちゃにしてしまった」

というお話です。

(大学院2年通ったのちの今更感で、
お恥ずかしいのですが・・・汗)

こういうことは言葉にすると
忘れないものでありますので、

今日はそんな反省&振り返りからの気づきを
共有させていただければと思います。

それでは早速まいりましょう!

タイトルは

【因果と相関を、ごっちゃにしてはいけない】

それでは、どうぞ。

■「因果関係」と「相関関係」。

特に統計学や研究で
使われる言葉です。



『相関』とは、

”2つ以上の変数が
互いに関連しているという関係”

を表します。

すなわち、

ある変数が変化すると、
別の変数も同様に変化する傾向がある

ということ。



対して『因果』とは

”ある出来事が
別の出来事を引き起こすという関係”

を表します。

すなわち、

ある出来事が起こった結果、
別の出来事が生じる

となります。

■以前、

知人の人事関係の人と
話をしていたときに、

私がお話をしたときに、
このように返されたことがありました。

「それって、

”相関”であって、
”因果”とは言えないですよね?」

、、、と。

ああ、そうかも、と
その際にスルーしていましたが、

先日の勉強会でも
自分のまとめた資料について

「(まとめた内容の)
逆の矢印もありますよね」

というフィードバックを頂き

あ、自分は因果と相関を
ごっちゃにして解釈していることを
結構やっているのかも、、、

と反省をした、という話。

■この話、

ちょっと分かり辛いので
具体的な例を出してみたいと思います。

例えば、

・「仕事のストレス」と
・「仕事のパフォーマンス」という

2つの変数があったとします。

「因果」は、

「仕事のストレスが高まると
仕事のパフォーマンスが低下する」

というイメージ。

ストレスが「原因」であり
パフォーマンスが「結果」と見えます。

つまり、

”「仕事のストレス」→「仕事のパフォーマンス」”

という矢印ですね。

■でも、
立ち止まって考えると

「これ、本当にそうなの?」

と疑問を持つことができます

逆のパターン、すなわち

”「仕事のパフォーマンス」→「仕事のストレス」”

という、矢印も存在しているんじゃないの?
ということです。

実際には、

”仕事のパフォーマンスは
仕事のストレスに相関がある”

としか言えず、

どちらがどちらに影響を与えているかは
厳密には言えない可能性もあるわけです。

■「相関がある」からと言って、
「因果がある」とは言えない。

因果があるというためには、
もっと詳細な調査が必要になる

と言われています。

■そして往々にして

人や組織にまつわるものは、
こうした話は少なくない、

ということです。

・「上司部下間の信頼関係」
・「仕事のパフォーマンス」

という変数があったとします。

その時に、

・上司部下の信頼関係が高いから
・仕事のパフォーマンスが高まった、

という矢印もあれば、

・仕事のパフォーマンスが高まったから
・上司部下の信頼関係が高まった

という矢印もあります。

関係があるときに、

1)A→Bへの因果なのか

2)B→Aへの因果なのか

3)A⇔Bという相関なのか

を見極める必要があります。

■”両者に何かの関係がある”
ということはわかったとしても、

”相関関係なのか、
因果関係なのかを、
安易に判断すると事実を見誤る”

ということかと思います。
(はい、自戒を込めて)

■そんな、

相関とか因果とか、
別にどっちでもいいよ、、、

と思われるかもしれませんが、

こうしたことに
アンテナを立てることは、
日常生活でも大切だと思えます。

■例えば、「健康」もそう。

・「あるサプリメントを飲んでいる人」
・「健康のデータが高い」

という2つの要素の
関係性のデータを証明されたとき、

「このサプリを飲んだから
健康になったんです!」

と、そのサプリメントの販売者は
”因果”を主張するかもしれません。

しかし
「因果と相関の違い」という観点が頭にあると

「本当にそうなのか??」

と立ち止まることができます。

「これって、
もともと健康に意識が高い人が
サプリメント飲んでるだけじゃね?」

という因果ではなく、
相関にしかすぎないのでは?

という問いも浮かぶの(かも)しれません。

(そういう商法は
若干詐欺っぽいですが、
結構あるような気もします、、、)

■因果関係と相関関係、

両者とも

「お互いに関係がある」

ということで、
なんとなく似ており、
しばしば混同されがちです。

かつ、
因果関係のほうが
矢印の数が一方向なので
シンプルに表現しやすいようにも思えます。

ただ、

『因果なのか相関なのか』

その視点はデータを見たときに
忘れないようにしておきたい、

そんなことを思った次第です。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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これが苦痛なしに義務を果たす習慣を身につけるための黄金率なのだ。

マーク・トウェイン
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