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3338号 2023年4月14日

「マネジメント」とはなにか? ーマネジメントの5つの視点ー

(本日のお話 2488字/読了時間3分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は2件のアポイント。

また以前から長くお付き合いさせていただいている
人事仲間のお方とお食事でした。
(Fさん、ありがとうございました!)



さて、本日のお話です。

最近、よくいただくテーマに
「マネジメント」がございます。

組織である以上、
絶対に避けて通れないこのテーマ。

今日からこのテーマについて整理をしながら、
私自身、探究をしていきたいと思っております。

ということで、
今日から取り上げてみたいのが、

『この1冊ですべてわかる 新版 マネジメントの基本』
手塚 貞治 (編集), 浅川 秀之 (著), 安東 守央 (著), 岡田 匡史 (著), 吉田 賢哉 (著)


の書籍です。

マネジメントの全体像について
わかりやすくまとまっており
とても勉強になりました。、

今日はこちらの書籍を参考にさせていただきつつ、
皆様に学びのおすそ分けさせていただければと思います。

それでは、早速まいりましよう!

タイトルは

【「マネジメント」とはなにか? ーマネジメントの5つの視点ー】

それでは、どうぞ。

■「マネジメント」とは

実に幅広いことを意味する言葉ですね。

言葉を直訳すると

”Management=管理”

となります。

、、、が、

・メンバーの”マネジメント”する
・タイム”マネジメント”
・経営層による”マネジメント”

などの使い方を見ると、
「管理する」といっても、
その行為や範囲が違うことがわかります。

■かのピーター・ドラッカーの
有名な著作で

『マネジメント』(ダイヤモンド社)

なるものがあります。

そこでも、

”マネジメントという言葉は
奇妙なほど難しい言葉である”

というドラッカーが語るくらいです。
それくらい曖昧なものとも、言えるそうです。

一方、明言していることは、

「マネジメント= 組織に成果を上げさせるもの」

という点であり、
この部分こそがマネジメントの本質、
と捉えることもできそうです。

すなわち、

”幅が広い意味を持つけど、
組織に成果を上げさせるのが
マネジメントだよね”

ということでしょう。

■、、、が、

組織に成果を上げさせるものが
マネジメントだとしても、
その「幅」には何がどれくらいあるかは気になるもの。

例えば

・チームを束ねる
「チームリーダーのマネジメント」なのか

・いくつかのチームを統括し、
他部門や上位層との調整も求められる
「ミドルマネジャーによるマネジメント」なのか

・事業部を横断してみる
「経営によるマネジメント」なのか

によって

必要な知識やスキルも変わってくるのは
想像に難くありません。

■その中で、上記でご紹介した書籍では、

このマネジメントについて
会社を前提として階層ごとに
以下の5つの視点でわけることができるのでは、

としています。

どのような「5つの視点」か、
以下著書より、引用しつつまとめてみます。

(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

【マネジメントの5つの視点】

(1)メンバーのマネジメント:{チームリーダーの視点}

・チームリーダーが、メンバー一人ひとりを
どのようにマネジメントするかという視点。

リーダーがーメンバーをどのように動かして、
どのように成果を上げてもらうのかが必要になる。

◯関連する知識やスキルなど:
コミュニケーションスタイルの使い分け、
リーダーシップスタイルの使い分け、
1on1ミーティング(コーチング)など

(2)部署のマネジメント:{ミドルマネジャーの視点}

・「部」や「課」をどのようにマネジメントしていくかという視点。
例えば、営業部、製造部などの「課長」「部長」に相当する管理職が
部署の成果を上げるために、どのような考えが必要なのかという視点。

◯関連する知識やスキルなど:
目標設定、役割分担、進捗の把握・管理
活動の評価、経営や他部署との調整、トラブル対応など

(3)部署間のマネジメント:{プロジェクトリーダーの視点}

・部署をまたがった横断的プロジェクトを
どのようにマネジメントしていくかという視点。

業務改善プロジェクト、中期経営計画プロジェクトなど
いわゆるクロスファンクショナルチーム(CFT)となり、
多様性のマネジメントが求められる。

◯関連する知識やスキルなど:
目標設定、メンバー選定、マイルストーンの設定
場の設計(ファシリテーション)
コンフリクト(対立)の解消 など

(4)会社全体のマネジメント:{経営スタッフの視点}

・会社全体のマネジメントの視点。
経営企画室、財務部などスタッフ部門を
どのようにマネジメントしていくか、ということ。

・成果を生み出す経営基盤、たとえば
「組織構造」「権限・責任」「マネジメントの仕組み」
「人材管理」「風土・文化」を考慮し、

各事業部にそれらが実行できるようになるような
行動をしていくことが求められる。

◯関連する知識やスキルなど:
・各経営基盤に対する理論の理解
事業部との調整、合意を図る

(5)会社全体のマネジメント:{経営者の視点}

・経営者の視点。会社の命運を決めるような
意思決定などが含まれる

◯関連する知識やスキルなど
・トップによるリーダーシップ、事業の目的、投資の方向性、
信頼関係づくり、危機への対応

※『この1冊ですべてわかる 新版 マネジメントの基本』
手塚 貞治 (編集), 浅川 秀之 (著), 安東 守央 (著), 岡田 匡史 (著), 吉田 賢哉 (著)
 P5~15

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)

とのこと。

■なるほど。

確かに、

・チームリーダーの視点

・ミドルマネジャーの視点

・経営としての視点

などで必要なマネジメントを考えると、
明確に分かれてわかりやすい、と感じます。

■同時に、どのマネジメントの領域においても

・メンバーとのコミュニケーション
・信頼関係づくり

などの対人的な信頼は
共通して必要になりますし、

誰かを巻き込み、一つの方向に歩むための

・リーダーシップ
・目標設定

という影響力も、
やはり共通して必要になるのだろう、と感じます。

■実際は、それぞれが絡み合い、
またメンバー間での公平性なども含め、

非常に悩ましいことが
多発することがマネジメントではあるものの、

補助線として獲得するコアスキルが明確になると、
その葛藤と向き合う上での一つの武器になるのだろう、

そんなことを思った次第です。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

楽しんでやる苦労は、苦痛を癒すものである。

ウィリアム・シェイクスピア
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