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3587号 2023年12月21日

強み開発の「リフレクテッド・ベストセルフ・エクササイズ」の実践4ステップ

(本日のお話 3417字/読了時間5分)

■こんにちは。紀藤です。

さて、今日のテーマは「強み開発のリフレクテッド・ベストセルフの実践エクササイズのステップ」についてご紹介です。

先日は、その理論をご紹介いたしましたが、「実際、どんなふうに最高の自己像を見つけるの?」この具体的な方法が示されている文献です。

ということで、早速みてまいりましょう!
(先日の理論編は以下ご参照くださいませ)
https://note.com/courage_sapuri/n/neae4e2e32ccf

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<今回ご紹介の論文>
『リフレクテッド・ベストセルフ(映し出された最高の自己像)エクササイズ:課題と参加者へのインストラクション』
Quinn, Robert E., Jane E. Dutton, and Gretchen M. Spreitzer. 2003. “Reflected Best Self Exercise: Assignment and Instructions to Participants.” Center for Positive Organizational Scholarship, Ross School of Business, University of Michigan. Product B 1
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■リフレクテッド・ベストセルフエクササイズの目的

リフレクテッド・ベストセルフ・エクササイズ(以下RBS-E)の目的は、参加者が最高の状態にあるときの自分について、フィードバックを受ける機会を作ることです。そして、今まで気づかなかった自分自身について重要なことを理解することを通じて、キャリア開発等につなげることです。

以下、本エクササイズの4つの目的です。

1,自分が最高の状態にあるときに、他人からどのように見られているかを理解を深める。
2,どのような仕事の状況が自分の能力を最大限に引き出すかについて理解を深める。
3,最高の自分についてのフィードバックを受け内省をすることで、個人のキャリア開発の計画と行動を作成する。
4,将来、自分が落胆したときに、軌道修正するツールを得る

とのことです。

■エクササイズの進め方

◯ステップ1:回答者を選ぶ

あなたのことをよく知っている人を10~20人挙げてください。前職の同僚や現職の同僚、冷え切った友人や最近の友人、家族、顧客など、あなたと長く接触したことのある人達です。グループは多様であればあるほどよいです。また理想的には、この課題には少なくとも10名以上の回答が必要であるため、十分な人数に依頼をしましょう(全員が回答してくれるわけではないため)。

◯ステップ2:フィードバック依頼フォームの作成

あなたにとって依頼をすることは、気まずい、あるいは難しいと思われるかもしれません。しかし、フィードバックの依頼を受け取られた方は、このアセスメントが学びの機会であることを理解されるでしょうし、またあなたにとって重要な他者であれば、このエクササイズを進んで手伝ってくれるはずです。以下、「フィードバック依頼フォーム(サンプル)です。

***
{フィードバック依頼のフォーム(サンプル)}
こんにちは。今回、私は「自分の価値や貢献の仕方を探求するワーク」を行っています。
そのワークの中で、課題が出ており、”私の事をよく知る20名に連絡をとって、それぞれの方から「私(自分の名前)が最も輝いていたときのエピソード」を3つずつ提供してもらう”ことになっています。
ぜひ◯◯さん(相手の名前)にもこのワークに協力していただきたく、ご連絡をいたしました。お手数ですが、以下の質問に答えていただき、このメールに返信をいただけますでしょうか?
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<私へのフィードバック>
あなたの目からみて、私が最高の状態出会ったときの出来事や行動を3つ教えてください。(私がその状況や特徴を理解できるよう、必ず具体的な例を挙げてください)
1)あなたが価値を高め、重要な貢献をする方法:
★思い出したエソード★:
2)あなたが価値を高め、重要な貢献をする方法:
★思い出したエソード★:
3)あなたが価値を高め、重要な貢献をする方法:
★思い出したエソード★:
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※フィードバックの例
1)あなたが価値を高め、重要な貢献をする方法:「人々を協力させ、仕事に全力を尽くすように仕向ける能力」
★思い出したエソード★:
私たちはαプロジェクトをやっていた。
私たちは遅れをとり、ストレスが溜まっていった。
私たちは心を閉ざし、期限を守ることだけに集中し始めた。
あなたは私たちがベストを尽くしていないことに気づき、アプローチを見直すようグループを止めた。
あなたは、私たちがただ要求を満たすことを望んでいるのか、それとも本当に良い、重要な仕事をしたいのか、と問いかけた。あなたは、私たちに何ができるか、そして私たち一人ひとりがより良い結果にどう貢献できるかを思い出させてくれた。

2)あなたが価値を高め、重要な貢献をする方法:「他の人々がグローバルな問題に焦点を当てるのを助ける」
★思い出したエソード★:
私たちは戦略プランに取り組んでいました。
あなたは欧州市場の動 向に関する情報を紹介してくれました。
私たちの誰もこのような情報を見たことがなかったし、米国以外への影響を考えたこともなかった。
あなたは私たちに、グローバルな視点で考えるよう促し続けた。

3)あなたが価値を高め、重要な貢献をする方法:「逆境に直面しても粘り強くやり抜く力」
★思い出したエソード★:
大きなレポートの締め切りを過ぎていた。
フランクが辞め、私たちは人手不足に陥った。
あなたは落胆するどころか、私が見たこともないほど集中した。
あなたは48時間寝ずに仕事をしたと思う。
そのような状況下で、よくあれだけのクオリティのものを作れたものだと感心した。

◯ステップ3:フィードバックの分析

すべてのフィードバックを読み、重要な洞察をメモします。共通点を見つけたところでテーマを作成し、いくつかの例をそれに結びつけます。

◯ステップ4:「映し出された最高の自己像」のポートレートを作る

集めたデータ(他者からのフィードバック)と分析を元に、「最高の自分の肖像(ポートレート)」を作りましょう。例えば、以下のような例です。

***
私が最高の状態にあるときは、創造的である傾向がある。
私はアイデアに熱中し、大胆なビジョンを描く。私は革新的な建設者であり、新しいものを追い求めることに忍耐強い。逃した機会や過去の失敗について考えてエネルギーを浪費したり、不安な人のネガティブなエネルギーを引き受けたり、批評家を心配したりすることはない。

私は中心を保ち、可能で重要なことに集中する。私は複雑な問題を理解するためにフレームワークを使う。私は「イエス・アンド思考」によって、バラバラのアイデアを統合することができる。私は、他の人には見えにくい点を指摘する。そうすることで、私は説得力のある魅力的な方法で経験を枠にはめることができる。

私はビジョンを描き、人々に新しい見方を提供する。そのために私は比喩や物語を使う。私は日常的な経験の中にストーリーを見つけ、人々はそれを理解するのが簡単だと気づく。その後に続く新しいイメージは、人々が行動を起こす助けとなる。

他人を助けるとき、私は彼らに共感し、彼らのニーズを理解しようと努める。私は彼らに私の関心とエネルギーを与えるが、彼らが主導権を握ることを許す。影響力を行使する際、私は人々を新しい方向へと強制するのではなく、巻き込もうとする。私は人々を私と一緒に仕事をするよう誘う。私は対話を用いて、人々が自分の考えを表面化させるのを助け、それを他の人々と織り交ぜながら、リアルタイムで知識を創造していく。

私は症状を無視し、深い原因に焦点を当てる。私は、人々やグループが最も暗い現実や最も苦しい葛藤を表面化するのを助ける。これらの浮かび上がった緊張から、変容のエネルギーが生まれる。私は人々を恐れから解放し、新しい道を受け入れる手助けをする。これらすべてにおいて、私は誠実さ、成長、変容というメッセージの模範となるよう心がけている。

***

■まとめ

まとめながら、「確かに、これらのフィードバックデータを集めたら、自分では気づいていなかった自分に気付けるだろうな」と思いました。それは、自分にとっては何気ないことが「他者から見た最高の自分」としてお返ししてもらえることで、まさに「映し出された最高の自己像」が更新され、自己像がバージョンアップするだろうというイメージが湧きました。

一方、ステップ2でも言及されている通り「ちょっと気まずい(お願いしづらい)」のはその通りだと思います。「気にはなるし、知りたいけど、忙しい中お願いするのはちょっと気まずい」という気持ちになるのは、わかるなあ、と思いました。

ワークショップなどは時間が取られますが、「ワークショップに参加して課題になったから、スマセン、お願いします」みたいな機会があること自体が、やっぱり一定の意味を持つのだろうな、とも感じました。

私もどちらかというとこうしたワークを提供する側なので、良い意味で捉えて、こうしたワークは必要であればどんどんお願いしようとも思った次第です。

※本日のメルマガは「note」にも、図表付きでより詳しく掲載しています。
よろしければぜひご覧ください。

<noteの記事はこちら>

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<本日の名言>

自分が感じていることは正しくないかもしれない。
だから、常に自分をオープンにしておくんだ。
あらゆる情報や、たくさんの知識を受けいられられるように。

アイルトン・セナ
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