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3783号 2024年7月3日

人生は「サンダラ」あたりが一番楽しい説

(本日のお話 2570字/読了時間3分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日は、立教大学ビジネスリーダーシッププログラムの本選でした。

予選の審査から、全50チーム中10チームが予選突破、
そのうち5チームが本選出場でクライアント企業の前でプレゼンをするという
大きなイベントの日でした。

紀藤クラスからは1チームが予選突破となりました!
が、本選出場にはならず、もう一息悔しさもある結果ではありました。
いずれにせよ、学生の皆さん、本当に頑張りました!



さて、本日のお話でございます。

今日は強みの話ではなく、ちょっとした友人とのお話からの気づきをお伝えしたいと思います。

「解くべき問いがあることは、幸せなことである」。
先日、友人と食事に行った時に、こんな話題になりました。

その友人は、不動産投資を行っており、なかなかに成功をしています。
その方との話から、「人生を楽しむには」というちょっと大きなテーマについて話しながら、面白いなと思ったことがありましたので、今日はそのお話について共有させていただきたいと思います。

タイトルは、

【人生は「サンダラ」あたりが一番楽しい説】

それでは、どうぞ!

■不動産投資のおじさんのお話

彼は「不動産投資は、しっかりとセオリーに基づいてやれば、すべからく皆がお金持ちにはなっていくのですが・・・」と話し始めました。

えー、不動産投資いいなと頭の片隅でつぶやく自分の脳内を尻目に、彼は、こんな風に続けました。
「・・・でも、周りを見ていて気付いたのは、不動産投資で財をなしたからといって、必ずしも幸せそうとは限らないんですよね」
「勉強会にいる、お金持ちの不動産のおじさん、この人何をしたいんだろうな、と思う人、結構いるんすよね」とのこと。

何がしたいか全くわからないけど「ただ、お金は増やしたい」とひたすら不動産投資をしまくるおじさん。有り余るほどお金はあるのに、それ自体が目的となっていて魅力的な人生とは思えない、、、、そんなお話をされていました。

そんな状態になってみたいものだ、という気持ちもなきにしもあらずですが、確かに「打ち込むことができる何かがあることは、幸せの要素だよな」ということは、話を聞きながら思ったのでした。

■人生はロールプレイングゲームである

話はやや飛躍するのですが、「人生はロールプレイングゲームのよう」と例えられることがあります。

たとえば、20代ごろは、社会人としてもレベルアップに必死になる時期。

ロールプレイングで言えば、まだ最初の街を出て、外界に飛び出したあたりでしょうか。周囲は強い敵ばかりで、やられたり、やられそうになって味方に助けてもらったりする段階です。
社会人で言えば、ミスってクレーム出したり、上司や先輩に助けてもらう、みたいな感じでしょうか。

この頃は、強い武器も技もないので、スライムやらゴブリンを相手に、「木刀」と「サンダー」あたりの覚えたての魔法で、弱めの敵を倒して、ちょこちょこ経験値を稼ぎます。技も少なく、能力も低いので、まだイマイチ楽しみきれない頃です。「ゲームオーバーの恐怖」をなんとか回避しようと頑張る時期とも言えそうです。

次に、経験を積んで、レベルが高くなってくると、だいぶ戦えるようになってきます。大体の敵は倒すことができ、技も豊富に使えるようになります。

ここの中間エリアは、実に広大であるため、なんとも定義が難しいところですが、「一人前」から「圧巻の領域」に通ずる連続体と言えそうです。

基本的に普通にやっていたら負けることはない、でも強敵は常に存在しており、自分に見合った敵を選んでいる段階です。このあたりは、「サンダラ」とか「鋼鉄の剣」などで、比較的、技も派手になってきます。
基本「ゲームオーバーはそんなに意識せず、自分の技の成長を味わう時期」です。

さて、ここからが興味深いのですが、更に経験を積んで、レベル999など「絶対的な強者」となると、実は意外と面白くなくなるかもしれない、という話です。
ゲームで言えば、最強魔法・メテオとかアルテマ( byファイナルファンタジー)を使えてしまうと、もうそれ以上覚える魔法がなく、周りの敵も
ワールドを見渡してしまっても、基本瞬殺できるので、あまり面白くなくなってきます。(最近のゲームは自分に合わせて強くなり続けますが)

何がいいたいかというと、一人前から登っていくプロセスが楽しいわけであり、技や武器を獲得しきっしまうと、意外とゲームを楽しめないという状態になることが想像されるという話。

それを、不動産の富豪おじさんの話に当てはめてみます。
あくまでも推察ですが、不動産におけるゲームで、経済力という名の最強の武器を手に入れた。しかし、それだけやっていると、安心だけどやりがいがない、という状態になって、意外と楽しみきれない事になっている可能性がある、というお話でした。(という予想とのこと)

■「ラ系」あたりが一番楽しい

では、どのあたりが一番楽しいのでしょうか?

人によって回答が分かれますが、先日の知人との話では「実は、ラ系あたりが一番楽しいかもしれないね」という結論に至りました。
ちなみに、「ラ系」とは、魔法の中くらいのレベル:サンダラ・ファイラ・ブリザラを意味します(ファイナル・ファンタジー)。

もちろん「俺だけレベルアップ」「強くてニューゲーム」みたいな最強に憧れるという楽しみ方もあるでしょう。しかし、思うにそれは「サンダー覚えたてのステージ」から見た視点であり、もしずっと完全にLV999だったら、やっぱりはやりがいは物足りないかもしれない、とも思えます。

ミハイ・チクセントミハイの幸福に繋がるとされる「フロー理論」(集中して時間があっという間に過ぎる没頭状態)によると、「挑戦の難易度がやや高い」✕「能力をストレッチさせる」時が、もっともフローに入りやすいとしました。

つまり、

「覚える技」がある。
「強くなる余地」がある。
「倒すべきボス」がいる。

こうしたことは、そのプレイ中は気づかないかもしれませんが、実はとても幸福なことではないか、と思うわけです。

■「解くべき問い」を見つける
そしてこのことを現実社会で当てはめれば、自分なりの「解くべき問いを持ち続けること」だと思います。

「解くべき問い」とは、もう少し具体的に言えば「意義を感じられる仕事に関わる」「達成感を覚えられるより大きな目的を持つこと」とも言えるかもしれません。

手段が目的になるのではなく、「意義」や「達成感」を感じられるものを持ち続けることが、日々大変なようですが大事なことなのかもしれません。

ウェルビーイング(幸福)の5つの要素でも、

P (Positive Emotion):ポジティブ感情
E (Engagement):エンゲージメント(熱意)
R (Relationships):関係性
M (Meaning):意義
A (Achievement):達成

が幸福感を高めると述べています。自分なりの意義・達成を見出だすこと。
どんなレベルでも、レベルが上がったとしても、忘れないようにしたいものだ、、、そんなことを思った次第です。(まだ私はレベル上げが絶賛必要ですので、頑張ります)

最後までお読み頂き、ありがとうございました!

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