新規営業における「お客様との対話」で大事にしたい3つのステップ
(本日のお話 2754字/読了時間4分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は、3件のアポイント。
その他、子育てに関わるととある施設の見学でした。
さて、本日のお話です。
毎週土曜日は、「1週間の振り返りからの学び」です。
大人の学びとは、知識を習得するだけではなく、自分の経験を振り返ることから生まれる(経験学習)と言います。
日々の喧騒で立ち止まって、この1週間で何があったのか、その時に何を感じたのか…。
たとえそれが、何度もなぞってきた習字の練習のようなものだったとしても、昨年と同じような学びを語っていたとしても、そうした教訓を言葉にすることは、一定の価値があるとも思います。
ということで、今週の出来事とそこからの学びを、つらつらと書いてみたいと思います。
ゆるっとお読み流しいただければ幸いです。
今日のテーマは「営業について」です。
それでは、どうぞ!
■新規の契約が増えた1週間
ここ最近、ホームページから新規のお問い合わせをいただくことが増えています。特に弊社の場合だと「ストレングス・ファインダー」を活用したチームビルディングや、マネジメントが多いです。
今週は2社の会社様と、新規の契約を結ばせていただくことになりました。いずれも、誰もがしる有名な企業やそのグループ会社です。
新しい出会いのご縁をいただけることは、本当にありがたい限りです。起業から8年、大規模な組織ではないにせよ、売上・利益をこの規模では安定してつくることができているのも、新規のお客様とのつながりが、なんだかんだ出てきているから、とも思えます。
こうしたご縁は、運やタイミングの要素、またマッチング的なものも多くあります。しかし、そうした機会(チャンス)を形(契約)にできているのは、多少なりとも「長らく培ってきた営業経験」が、役立ってきているとも思うわけです。
■営業のアポイントも「OARR」を握るべし
さて、そんな風に営業について語るのはなんだか恐縮ですし、自分が格段に営業が上手とも思いませんが、新規のつながりができるときに、「これだけは!」と抑えているポイントがあります。
今日はこのことを語ってみたいと思います。
少なくとも、私はこういう対話がないと、自分がクライアントの立場だったら「わかってもらえている感」がなくなるだろうな、と思うので、個人的に大事にしていることです。
それが何かというと、それが「OARRを握る」というお話です。
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<OARRとは>
・Outcome(目標・ゴール)
・Agenda(議題・スケジュール)
・Role(役割)
・Rule(ルール)
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研修やワークショップ、会議などの冒頭で、全体像をメンバーと共有するために使うフレームワークの一つですが、営業でも全く同じです。
たとえば、営業の場だと、こんなイメージです。
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<営業のOARRの例>
・O:目標(前回のお話&今日は何のための時間か?追加で得たいことは?)
・A:アジェンダ(1時間の流れ、今日話したいこと、他にありますか?)
・R:役割(私からメインで話します。気になることは逐次ご意見下さい)
・R:ルール(今日は情報提供の上で、判断材料を集めていただく場です)
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特に、オンラインミーティングだと、空気が読めません。
ゆえに、このOARRを明確に言葉にすることは、かなり有用です。
対面だと雰囲気で、「このお話じゃないな」という感じがしますが、オンラインだと、全体像を知っておけたほうが、それとずれたときに声を出しやすくなるからです。
また、新規案件のケースだと、「2~3回目に、初めての方が登場する場合」も少なくありません。担当者の上司の方や、そのまた上司の方なども登場されたりするのです。そうした方も、信頼がおけるのかなど色々確認したいことがあり、ZOOM越しにいろいろな期待があると予測します。
しかし、それを画面から読み取ることはできません。
ゆえに、具体的な対話が必要です。
■1.まずは「Outcome(目標・ゴール)」を抑える
では、何をするのか。まずは、「Outcome(目標・ゴール)」を必ず抑えることを冒頭に行うことです。たとえば、2回目のアポだとこんな感じです。
「今日もお忙しい中ありがとうございます。前回までのお話は、◯◯さんと△△さんにご参加いただき、研修の全体像について説明させていただきました。その上で、最後にご要望を含めてヒアリングさせていただき、今日はそれを組み込んだご提案という形でお時間をいただいています。ご認識はあっていらっしゃいますでしょうか?」
この際に、「前回までの話」とか「課題の背景」みたいな資料を1~2枚でまとめておくのも大事です。
特にコンペの際などは、極めて重要になります。ニーズの目線合わせができていなければ、効果的な提案をすることもできません。わかってもらえている感が伝わらなければ、次に繋がることは、ありません。
その上で、「前回の話」「今日の目的」などの目線も合わせたいです。自分がよく使うのは、こうした導入のセリフです。
「今日までの間で、何か新しい疑問が湧いたとか、こうした話も議題に出したいことなどありますか?」
前回からの打ち合わせから生まれたであろうギャップを埋めておきたい。
また、一方的に話すのも控えたい。こうした対話をするだけで、場も少し柔らかくなるモードになる気もします。
■2.「はじめましての方」とも、目線を合わせる
その上で、はじめましての方(たとえば、XXさんと◎◎さん)がいたら、その方のお話も聞いておけると、参加された方のご期待なども理解できるので、有意義な時間にしやすくなると思われます。たとえば、
「XXさんと◎◎さん、はじめまして。今日はよろしくお願いいたします。すでに色々と情報が共有されているかとおもいますが、どのあたりまでお話はきかれていますか?あまり重複してお話してしまっても、申し訳ないので、確認させていただければと思いました」
などお伝えしつつ、「何か特にこうした情報を知りたいとか、こうしたディスカッションをしたいなどはありますか?」など聞けると、だいぶ「Outcome(目標・ゴール)」を必ず抑えるの部分は握れる感じがします。
■3.「ここまでで、いかがでしょうか?」を頻繁に聞く
そして、話を進めるのですが、「ここまででいかがでしょうか?と頻繁に聞く」も個人的に大事にしています。
ある研修ファシリテーションの講座で「人は連続して8分情報を得ると飽きてくる」と学んだのですが、肌感として、大変納得できるものでした。
なので、私自身も、アポイントでも、そのようなイメージで頻繁にボールを投げ返します。たとえば、
「ここまでで、疑問や質問、補足が必要なこと、ご意見などありますか?どんな些細なことでも、関係ないことでも大丈夫です」
というような表現を、私は好んで使います。なければなしでよいですし、あればそこで対話ができると、また目線も合わせられて、必要な情報のやりとりもできるので、大事だな、と思うのでした。
■まとめと感想
本当は、その他にも1週間で、色々思うことがあり、それも書きたいと思っていましたが、気づいたらやたら長くなってしまいましたので、このあたりで終わりにしたいと思います。
今日は「新規営業で契約が増えた話」と「そこに至るために個人的に大事にしている営業スタンスと対話方法」について、書いてみました。まあ、普通といえば普通ですが、何かしら参考になることがあれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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