生まれて初めて「リタイア(DNF)」を選んだ理由
(本日のお話 2254字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は、2件のアポイント。
また研修プログラムの作成などでした。
夜は5kmのランニング。
*
さて、本日のお話です。
私事ですが、先日、生まれてはじめての経験をしました。
何かというと、自分が申し込んだフルマラソンのイベントで「DNF(=Do Not Finish:途中棄権)を選んだ」というお話です。
(全く誇らしくないですし、むしろ「ちょっとダサくね?」とも思える話ですが、、、)
とはいえ、自分なりに納得感と教訓を得た出来事と感じています。
今日はその時の心境や、そこから何を思ったのかについて語ってみたいと思います。
ものすごく個人的な話にはなりますが、もしよろしければお付き合いいただけますと幸いです。
■「スタートしたら走り切る」というこだわり
本格的にマラソンを始めてから8年が経ちます。
決して速いタイムでもなく、市民ランナーの「中の上」くらいを彷徨っているランナーでしたが、一つだけ、こだわっているプライドのようなものがありました。
それが「スタートしたら走り切る」というものでした。
フルマラソン約10回、ウルトラマラソン(100km)10回、ジャーニーラン(150 260km)4回と、
出場したすべてのレースは必ず「完走」してきました。「出場したからには、絶対に完走する」。
それは、自分の中の1つのアイデンティティー、つまり「こだわり」の拠り所にもなっていたようにも思います。
何かをやり遂げる上で、一番良いルールは「例外を決して作らない」こと。
これまでの体験を通して私は理解していました。・・・と格好つけていいいましたが、
深層心理は、一度でも途中でリタイヤを選んでしまうと、今後レースに出たときに、
ふとした瞬間に弱い自分が顔をもたげ「リタイア」を選んでしまうのではないだろうか、、、
という恐れがあったとも言えます。
■「お台場シティマラソン」での出来事
そんな「こだわり」を持ちつつ、先日お台場で開催されたフルマラソン(参加費6,500円)のレースに出場しました。
ガンダムがある「夢の大橋」というところを、ひたすら3kmの周回コースを14周するコースです。
地味にアップダウンがあり、合計600m上昇します。
今年の1回目のフルマラソンであり、本番である12月、2月、4月に向けての「練習としてのレース」という立ち位置で臨んでいました。
・・・とはいえ、この人生初の2ヶ月連続で月間300キロ走ってきたこともあり、できれば自己ベストの3時間22分はクリアしておきたい、そんな緩やかな期待も持っていました。
しかしながら、私の準備が甘く、前日しっかり眠れなかったこと、またエネルギージェルなども十分に準備できなかったことなどから、万全の態勢ではない状況での参加となってしまいました(自己責任です)。
⋯とはいえ、大会の雰囲気というものは独特のパワーがあるもの。
走り始めて10キロ、20キロ、30キロと、全く足は疲れることなく、ペースも4分40秒くらいのペースで進んでいました。このまま42キロ走り切ると、3時間20分を切れそうだ$cdots$そんな淡い期待を持ちながら走っていました。
すると、33キロ地点で急激に、足の痛みを感じ始めました。
おそらく、このまま頑張って押し切って42キロまで走ることは可能です。
しかしながら、確実にタイムは落ちるでしょうし、押し切って走った結果、足にダメージが残り、その後の練習がままならなくなることは容易に想像ができました。
■「何が1番大切か」を考えてみる
「さて、どうしよう」と、3キロのコースを回り続けるスタート地点のゲートを通過したとき、一瞬考えました。
小さい大会だったので、そこまで2番手だったため、ちょっともったいない気もしていたし、他の人もすごく頑張って走っていたのですが、自分でも驚くくらい躊躇なく「今日はこれでリタイアしよう」と決め、その足でそのまま受付の人にリタイアを申し入れました。
その理由は、「何が一番大切か」を考えたからです。
この2ヶ月くらいで、今までなんとなくでやってきたマラソンの練習についても、色々と本を読んだり、仲間のnote記事から勉強したり、自分の中でも知識が増えてきたように思います。
その中で、練習でロング走をやる場合も、「35キロ以上のランニングをしてしまうと、ダメージが甚大になり、その後の練習に影響する」と書かれている記事があったり、
生成AIなどで練習メニューを相談しても、やはり「フルマラソンを練習としてやるなら、あまり無理をしてはいけない」と述べられていました。
そうしたときに、月間300キロを維持しながら、本番の12月、2月に向けて自分の総力を上げていくことを考えたときに、ここで無理をするのは得策ではないと判断するに至ったのでした。
■教訓:「こだわりを固執」にしてはいけない
これまでは、自分のアイデンティティーのよりどころを「マラソンを何が何でも完走する人、走りきる人」に価値を置いていました。
それが、自分自身の自尊心を保つ一つの手段だったのかもしれません。。
しかし今は、自分で自己管理をして、市民ランナーとしての違うステージを目指そうというところに誇りを持ち始めてきたように思います。
そうしたときに、負け惜しみではなく、自分のこだわりを違った形で手放すことができた、そのように思いました。
もし、ここでこれまで持っていた「こだわり」を「固執」のように持っていたら、もっともっとダメージが大きく、今後厳しい状況になっていたのではないかと思います。
緩やかに、とらわれず、今の自分が、最も大事にしたいことを大事にできるような、そんな自分でありたいと改めて思った次第です。
そして必ずや自己ベストの更新、そしてサブ3を達成したいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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