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4626号 2026年10月25日

今週の一冊『リーダーシップチャレンジ』

(本日のお話:2801 字/読了時間3分)

■こんにちは。紀藤です。

先日、喉風邪を引いてしまいました。
そのため、今日走る予定だったマラソン大会ヘの出場ができず、
無念のDNS(Do not start)となってしまいました。

残念ではありますが、仕事に支障をきたすわけにも行かないので、
また体調を整えて、練習を重ねたいと思います。

*

さて、本日のお話です。

毎週日曜日は、最近読んだ本の中から一冊をご紹介させていただく、
今週の一冊のコーナーです。
今週の一冊は、こちらです。

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『リーダーシップ・チャレンジ[原書第五版]』

ジェームズ・M・クーゼス (著), James M. Kouzes (著), バリー・Z・ポズナー (著), Barry Z. Posner (著), & 1 その他
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リーダーシップにおける、大変有名な著書です。
世界20カ国以上で読まれ、累計200万部超を記録したとされる本書。
長年にわたって読み継がれ、何度も改訂を重ねてきました。
今回ご紹介するのは、その原書第5版の邦訳です。

ということで、早速中身をみてまいりましょう。
それでは、どうぞ!

■百花繚乱の「リーダーシップ」の理論

「リーダーシップ」については、
これまでに数々の研究がなされてきています。
そして、その定義も、時代によって変わってきています。

「リーダーシップ」と冠する概念も、ざっと思いつくだけでも、
変革型リーダーシップ、交換型リーダーシップ、
状況対応型リーダーシップ、サーヴァントリーダーシップ、
オーセンティックリーダーシップ、インクルーシブリーダーシップ、
ストレングス・ベースド・リーダーシップ、
シェアド・リーダーシップ……などなど、
まさに百花繚乱の様相を呈しています。

▽▽▽

ちなみに、私が関わらせていただいているリーダーシップの授業では、
シェアド・リーダーシップの考え方をベースに、
誰もが発揮できる「全員発揮のリーダーシップ」を学んでいます。

そこでは、「職場やチームの目標を達成するために、
他のメンバーに及ぼす影響力」を
「リーダーシップの定義」としています。

ちょっとしたプロジェクトでも、会議などでも、
それぞれがチームの目標に向かって、
お互いに影響し合い、貢献し合うことができる。

実際、マネジャーやリーダーという役職の人はいたとしても、
それ以外のメンバーにも、
こうした「身近なリーダーシップ」が求められています。
いわば「フォロワーとしてのリーダーシップ」も、
現場では大切なのではないかと感じます。

こうした考え方に基づいて、大学や高校の授業では
「誰もが発揮できるリーダーシップを学ぶ」ことを目的に、
チーム内で自分なりの影響力の発揮の仕方を、
経験から学ぶことを目指しています。

「全員発揮のリーダーシップ」であり、
そのための最小3行動として
「率先垂範、同僚支援/環境整備、目標設定/目標共有」を
まず身につける。

「リーダーシップとは固定化されたものではない」。
「状況に応じて、中心となる人が変わりながら、影響を与え合っていく」。

そう定義することで、リーダーシップはもっと身近なものになります。

■「僕は人を率いるリーダーになりたいんです」

……とはいいつつ、先日の高校の授業でこんな声があがりました。

「でも僕は、人を率いるような、
そんなリーダーシップを身につけたいんです」

先日の高校の授業で、「変革型リーダーシップ」という
別の概念を紹介した際、
授業後にある生徒が話しかけてくれました。
そのときに言われた言葉です。

ちなみに、「変革型リーダーシップ」とは、
4つの構成要素から成り立つ、代表的なリーダーシップ理論です。

リーダー自身が模範となり、
メンバーから信頼や尊敬を集める力(1.理想化された影響力)、
ビジョンを語り、メンバーの士気を高める力(2.鼓舞する動機づけ)、
メンバーが新しいアイデアや解決策を考えるように促す力(3.知的刺激)、
メンバー一人ひとりの個性や価値観に寄り添い、サポートする力(4.個別的配慮)。

こうした4つの要素から成り立っています。

これはどちらかというと、全員発揮のリーダーシップというよりも、
多くの人がイメージする「人を率いるリーダー」としての行動に
近しいものだと思われます。

確かに、その生徒が話してくれた気持ちは、
素直で、とても分かる気がしました。

■模範的なリーダーとなるための5つの実践

そんな前おきの上で、
今回ご紹介したい「今週の一冊」の話に戻ります。

本書の紹介では、このように書かれています。

グループリーダーから巨大企業のCEOまで、
世界で最も信頼され、最も読まれている
リーダーシップテキストの最高峰、堂々の最新版!
膨大な調査と分析で実証された
「模範的なリーダーとなるための5つの実践」とは何か?

とのこと。

つまり、「実際の職場におけるリーダーの行動を、
調査と分析で解き明かした書籍」となります。

本書は、全員発揮のリーダーシップにも通じる内容ですが、
特に「人を率いる立場で、どのような行動をとればよいのか」を
考えるうえで、大いに参考になる一冊だと思います。

個人的には、百花繚乱のリーダーシップ理論にも通じる重要な要素が、
「5つの実践」として整理されているようにも感じました。

理論を知るだけではなく、実際に何をすればよいのかが見えてくる。
そんな実践知としてのパワーを感じる内容でした。

では、「模範的なリーダーの5つの実践」とは何か。
以下、本書から引用させていただきます。

(ここから)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
模範的リーダーシップの5つの実践と10の原則

◯<模範となる>
1.自分の言葉で語り、共通の理想を確認することで価値観を明らかにする
2.共通の価値観に従って行動することで、手本を示す

◯<共通のビジョンを呼び起こす>
3.心躍るような崇高な可能性を想像し、未来を描く
4.共通の夢に訴えて、人々を引き入れる

◯<プロセスに挑戦する>
5.自発的に行動し、革新的な改善策を外部に求めることで、
チャンスを模索する
6.小さな勝利を積み重ね、経験から学ぶことで実験しながらリスクをとる

◯<人々を行動にかりたてる>
7.信頼を築き、絆を強めることで協働を育む
8.意思決定の権限を与えることで、人々の能力を高める

◯<心から励ます>
9.卓越した成果を褒め、貢献を認める
10.共同体精神をつくりだし、その価値と勝利を讃える

(本書P39より引用)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(ここまで)

■まとめと感想

この「模範的なリーダーシップの実践と原則」の頭には、
「メンバーを導く」とあります。

チームに所属するそれぞれが、
相手に影響力を与えることはまず第一歩。
ただ、その上で、誰かに影響を与えていきたい、
チームを率いていきたい、
そう思う人には、まさに本書が役に立つと思います。

私も、「リーダー」と呼ばれるポジションに、
これまで何度か就いたことがあります。

普段の自分では自然とできない行動だったとしても、
その役割を引き受ける覚悟を持って、
意識的に「ビジョンを語る」とか「人々を励ます」とか
「プロセスに挑戦する」とか。
そうして、背中で見せようともがく中で、
少しずつ協力してくれる人が増えてきたようにも思います。

それが自然にできるほどには、
自分はまだ成熟も成長もしていないと思いますが、
そうした「人を率いる役割」になったときには、
こうした実践を一つの指針とすることで、
チームがより力づけられるのではないだろうか。
そのように思う次第です。

ぜひ、チームを率いる立場にある方、
そしてこれからリーダーとして人を導いていきたいと考えている方に、
おすすめしたい一冊です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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