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2103号 2019年11月24日

「読書」の時間を良質にし、学びの効果を高める工夫

(本日のお話 2543字/読了時間3分半)

■こんにちは。紀藤です。

昨日金曜日は、1件のアポイント。
並びに1件の個別コンサルティング。

また「7つの習慣」研修の研修実施でした。



さて、早速ですが本日のお話です。

今日は「効果的な読書」というテーマで、
思うところをお伝えできればと思います。

タイトルは、


【「読書」の時間を良質にし、学びの効果を高める工夫】


それでは、どうぞ。


■「読書」といえば、
手軽な学びの一つの手法として、
言わずもがな、大変重要な手法な一つです。

「本を読みましょう」

というメッセージは、
若い頃から言われすぎて、
今更感満載のメッセージでもあります。

でも、多くの学部事を大切にする人は、
この「読書」について、
何かしら課題を持っているように感じます。


、、、というのも、このメルマガでは、
毎週日曜日は「今週の1冊」と称して、
私(紀藤)が読んだお勧めの本を紹介する、

という発信を行っております。

そんなことをしていると、
しばしば読者の皆様に


「相当な読書家なんですね」

「どうやって本を読んでいるのですか」


などと聞かれるのです。

それを聞いて、

”本の読み方”は、

皆さんが気になるテーマなんだろうな、
などと感じるのでした。


■マネジメントの神様と言われた、
故ピーター・ドラッカーは、こう言いました。


”(学ぶことについて)最初に知っておくべきことは、
 読んで理解する人間か、聞いて理解する人間か、ということである。

 ところが、世のなかには、読んで理解する「読み手」と、
 聞いて理解する「聞き手」がいるということ、
 しかも、両方である者はほとんどいないということを知らない人が多い。”


、、、と。

自分は、

読んで理解する人か。
聞いて理解する人か。


自分の「学び方」の特性を知ることが、
自分の能力を効率よく、効果的に成長させるために
必要だと述べました。



■ちなみに、私の場合、
「聞いて理解する」タイプ。

本も読みますが、
セミナーやワークショップのほうが、
楽しいし、ワクワクするし、理解も深いです。

本を読んでいると、結構眠くなるし、
理解しようとすると遅々として進まずじれったいし、
サクサク読もうと速読っぽくやると、
表面的になりすぎたりして、
どうにもこうにも調子がつかめない。


「読んで理解する」のは、
聞くことに比べて向いていないのです。

そして、
私(紀藤)と同じように感じる方、
読んで理解するより聞いて理解するのが得意という方、
他にもいるのではないだろうか、

と思っています。


「読んで理解する」タイプなら、
きっと読書も好きだからよし。

でも、「聞く方が好き」の人の場合、
読書について、どう向き合えばよいのか?

ここが気になるわけです。

今日のメルマガは、
そんな人に向けた工夫でございます。



■「読んで学ぶのが苦手」だからといって、
本を読まなくていいかというと、そうでもない。

本は本しかない、
素晴らしい機能があります。

安価で、場所を取れずに知識を得られる、
未だ強い学習方法です。


そんな読書について、

「こういった方法で本を読むと、かなり身になる」

という私がおすすめしたい、
とある工夫があります。

それは、


『著者の方に会いにいく』


です。


■そんなことできるのか、
と思われる方もいるかもしれませんが、
結構できます。

もちろん人によりますが、
いろんなところで本の著者が、
講演をやっていたりするものです。


そして、著者と一度同じ空間で相対し、
その著者をリアルな存在として感じることができると、
その著者の方の本の内容は、
他の本に比べて圧倒的に「入り」が良くなる、

と感じるのです。


■「活字」とは、紙という平面に焼き付けられた1次元の情報。

ゆえに、
その人の息遣いや、雰囲気、
どんな口調なのか、声の高さ、
早く話すタイプなのか、遅く話すタイプなのか、
どんな抑揚をつけて話されるのか、
その人がもたれている熱量はどんな様子なのか、

、、、などを想像しようとしても
やはり想像の域は、超えることができません。


しかし、一度でもその人と相対し
話を聞き、息遣いを感じる機会があると

「リアル感」

がぐっと高まるのです。

本の一次元の活字が、
著者と出会ったという自分の経験と脳内で結びつき、
活字に息遣いが吹き込まれる、

そんな印象を持ったりする。

その人の熱量や、息遣いを想像でき、
その上で「読書」が始まるのです。



■これに関する私の個人的な体験談ですが、
先日、あるセミナーにて、

『ストーリーとしての競争戦略』で有名な
一橋大学教授の楠木建さんのお話を聞きました。


その講演の後、楠木さんの本を読むと、
これまで以上に話が入ってくるように感じました。

4年ほど前も講演は聞いたことがあったのですが、
当時の会場は大変広く、後ろの方から
トップアイドルを眺める観客のように眺めただけ。

ゆえに、あんまり臨場感はなかったのです。


しかし今回は、講演の前から3列目で、
本当に近くでその話を聞くことができました。

かつ、Q&Aの時間にて挙手をし、質問させていただき、
楠木先生とごく短い時間でしたが、
目を見てやりとりをさせていただくことができました。

ゆえに、「楠木建さん」という人間の存在を、
温度感、雰囲気を含めてリアルに感じられました。


そしてそのことがその後の、
「本を読む」時間の濃度を、
劇的に高めてくれたのです。
(まあ、楠木先生の本に限りますが)


■本は、その人と会わずとも、
安価に著者の考えを知ることができる、
素晴らしい手段です。

ですが加えて、今の現代、
たくさんの著名人と会う機会もらいます。

動画などでも、見る機会も増えていますし、
講演なども、その気になれば行くことができる。

ゆえに、

「本と◯◯」

というコラボレーションも効果的なのです。

本を読む時間のコスパを高める戦略として
「あり」ではなかろうかと思います。


ということで、ドラッカーのいう
「聞いて理解する人(読んで理解するのが苦手)」と思われる方は、


「本と”動画”」

「本と”セミナー”」

「本と”直接の対話(コンサル)”」


と言うように、

意図的にリアルな接点を作りに行き、
その本を読む時間に著者の温度感を体感すること。

そして活字に著者の温度を吹き込むことで、
より豊かな読書の時間になりうるだろう、

そんなことを思った次第です。


ということを、

【「読書」の時間を良質にし、学びの効果を高める工夫】

の一つとしてご紹介いたしました。

ご参考になれば。

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<本日の名言>
人は機会さえ与えられれば、
何人でも、無限ににその能力を発揮するものである。

吉野作造
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