メールマガジン バックナンバー

2555号 2021年2月17日

クイックルワイパーと大学院受験から学ぶ「事実と思い込み」をごっちゃにしないという教訓

(本日のお話 2057字/読了時間2分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は午前中、1件の
フォロー研修の実施。

また午後からは1件のアポイント、
その他研修企画の準備など。



大学院受験まであと3日。

月日はまたたく間に経っていきます。
1日1日大事に生きていこう。



さて、本日のお話です。

大学院の受験勉強をする中で
自分の思考のクセについて、

反省も込めて感じることが
ままありました。

今日はこのお話について、
学びと気づきを皆さまにご共有させて
いただければと思います。

それでは早速参りましょう!

タイトルは、

【 クイックルワイパーと大学院受験から学ぶ
「事実と思い込み」をごっちゃにしないという教訓 】

それではどうぞ。

■大学院の受験を勉強していて、
これまで見聞きしなかった言葉に
よく触れるようになりました。

その中で、人材開発・組織開発についての
学問の領域が、

「学際領域」とか「混成体」

という表現をされているのが
印象に残っています。

すなわち、

”色々ごっちゃになって混ざっている学問の分野”

が人材領域ですよ、
というアピール(?)です。

■でも、本当にそう。

勉強をしていて思うのが、
人材開発の分野もシンプルに

「ここだけ抑えておけばよい」

というポイントがあれば嬉しいのですが、
実際は全くそんなことはなく。

■多分、経営もそうですよね。

マーケティングとか人だけ押さえれば
いいなんてこともなく、総合格闘技みたいなもの。

最近知ったMBAの分野でいう

経営戦略、マーケティング、アカウンティング
ファイナンス、人・組織、オペレーション
(そしてその中にも色々ある、、、)

が混ざりあった「混成体」です。

■人材開発も少し深ぼって考えると、

・研修のデザイン
・学習環境の設定
・研修前後の巻き込み

とか、「研修関連」の切り口もあれば

・組織やチームの
関係性へのアプローチ

という「関係性」の切り口もあれば

・評価や制度、
組織のランク

みたいな「構造や制度」の切り口もあって、

それはそれは色々関わっており、

一言で何か片付けられない
複雑なものになっています。

■もう、めちゃごちゃごちゃ。

私が頭が弱いだけかもしれませんが、
もう青色吐息です。。。

一方、この複雑性は
別の「特徴(よくも悪くも)」を持ちます。

複雑に繋がり合っている、
関連性があるということは、
逆の視点で言えば

”何かと紐付けて語りやすい”
(こじつけやすい)

とも言えます。

そして、

最近この特徴(こじつけやすいこと)の活用について

自分の強みであり弱みとして
反省することがありました。

■それは、

「事実と思い込みをごっちゃにしてしまう」

という私の思考のクセです(汗)

「きっとこれとこれは
つながっている(ような気がする)」

を事実めいて認識しているフシが
自分の中にあるな、、、と。

(皆さんはそうでもないでしょうか?)

■しかしながら、

「これとこれは、
経験から繋がっている
(ような気がする)」

というのと

「これとこれは、
研究結果として繋がっている事が
証明されている」

では、それらが持つ意味は
まるで違ってきます。

■例えば、大学院受験の過程で、
こんなことを学びました。

『組織行動論』の中で、

「組織コミットメント」 = 従業員の組織へのコミット度合い

というキーワードがあります。

(※正式な定義は、
「組織と従業員の関わり方を特徴づけ、
組織におけるメンバーシップを継続し、
もしくは中止する決定に関わる心理的状態」とされています)

そして、この「組織コミットメント」を構成する
3つの種類のうちの1つに

◯「情緒的コミットメント」
= 組織やメンバーに対する愛着・一体感

なるものがあります。

そして、この情緒的コミットメントは、
研究結果により、

◯「役割外行動」
=自分の仕事の役割以外の会社のためになること
(後輩への教育とか)

へとつながることがわかっています。

ポイントは、

「情緒的コミットメント」ー「役割外行動」

というつながりは”研究結果”の上、
証明されているのです。

つまりこれは「事実」。

■ただ、上記の話は、
感覚的にもわかります。

考えてみれば、

1,組織やメンバーに愛着を持っている
(情緒的コミットメント)

2,業務以外のことでも色々協力しようと思える
(役割外行動)

というのは実に自然な流れ。

■ただ、この点について、
大事だと思ったのが、

「事実(=客観的事実)」なのか、

あるいは、

「事実っぽい(本人の考え=主観的事実)」なのか

を本人がごっちゃにして
確信めいて語ってしまうと、

コミュニケーションのズレが生じるし、

もし言葉を発信する側とすると
(特に私は研修などしますので)

それは他の人への説得力や信頼性にも欠けるし、
あまりよろしくないことだとも、

反省をしつつ、思ったのでした。

■思うに、

多くのコミュニケーションにおいて
それぞれの人は価値基準が違って対話をします。

ゆえに、何かにつけてそれは

「あくまでも自分の視点からの事実」

ということは、きちんと認識をしておくこと、
これはコミュニケーションのすれ違いを産まないためにも、
大事なことではなかろうか、

と感じております。

ゆえに、

「事実」(=客観的事実)



「事実っぽい(=本人の考え/主観的事実)」

は切り分けて認識をすること。

【「事実と思い込み」をごっちゃにしない】

こと、大切にしたい、
と思ったのでした。

■、、、ちなみに色々と語りましたが、
先日妻とこんな対話がありました。

「クイックルワイパーと掃除機、どっちを
先にかけるべきか?」
議論です。

私は、

「俄然、掃除機でしょ。
クイックルワイパーはゴミを吸い込めないし。
床を拭くものだし」

と心の中で主張し=
(つまり紀藤の中の事実であり正解)

妻は、

「クイックルワイパーで掃除をして」

といっていました。

私は「自分が正しい!」と思っていましたが、
後日ネットで色々検索したら

『合理的に考えると
「クイックルワイパー」→「掃除機」のほうが
ホコリが飛ばないので良い』

とあらゆるサイトで書かれており
自分の中の正解が違ったことに愕然とした、、、

という背景のメルマガでした。

やっぱり、
事実と思い込みをごっちゃにしないように
気をつけたいと思います。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

=========================
<本日の名言>

まわりを見渡し、自分になにができるか考え、
それを実行したならば、前へ進むことができる。

ローザ・パークス(米国の公民権運動活動家/1913-2005)

=========================

365日日刊。学びと挑戦をするみなさまに、背中を押すメルマガお届け中。

  • 人材育成に関する情報
  • 参考になる本のご紹介
  • 人事交流会などのイベント案内

メルマガを登録する

キーワードから探す
カテゴリーから探す
配信月から探す