メールマガジン バックナンバー

276号 2014年4月22日

”one science(ワン・サイエンス)” という思考法

■おはようございます。紀藤です。

先日は6月30日からスタートする、
新しくなった「7つの習慣 SIGNITURE EDITION 4.0」
を社員一同で体験。

今回のバージョンアップでは、
多くの実践的なワークが含まれた、
時代に合ったパワフルなコンテンツに
進化していると感じます。

皆さまにお届けするのが、とても楽しみです!

ぜひイベントもお越しくださいませ。

■さて先日、私が好きなテレビ番組
「スーパープレゼンテーション」を見ていました。

今日はそこからの気づきを一つ。

ちなみに、この番組では、
「TED」というプレゼンテーションイベントが
紹介されます。

Tテクノロジー、教育、デザインなど様々な分野における
世界中の第一人者がプレゼンを行うもので、
非常に面白く、しかも勉強になる内容。


■そこで、番組の司会を務めている
MITメディアラボ所長 伊藤 穰一氏が言っていた言葉に、
とても納得してしまいました。

それは、

”学問は、
【one science(ワン・サイエンス)】
で捉えることが大切である”

という言葉。

私達は、学校教育において
「国語・算数・理科・社会」
「古文・現代文・数学・物理・化学・地理・日本史・世界史」
というように教科を縦割りでわけられて、
それぞれ違う、
別個の内容のように教育されてきました。

しかしながら、
それぞれを少し深く考えると
化学と数学は、密接な関係があり、
文学と歴史も、切り離せない関係がある
ということに気が付きます。


■このように、
それぞれの学問が関わり合って、
一つの学問の世界を成している、という

”全体像”のことを【one science(ワン・サイエンス)】

と呼び、この概念を持ちながら、
小さい頃から学ぶことが、
深く、幅広い興味を持つ上で重要なのではないか。

そのように伊藤氏は言いました。


■よく「木を見て、森を見る」というように
全体像を把握する大切さは語られますが、
実は、これと繋がる考えで、
「7つの習慣」においても、

【成長の連続体】

という非常にユニークなモデルが出てきます。

【成長の連続体】とは、
”人が成長をする上での全体像”
を体系図で表したもの。

それを大学の教授である
スティーブン・R・コヴィー博士がまとめ、
これが世界共通で認識されているフレームの一つになっています。


■しばしば人材開発の現場において、
ご担当者の悩みを聞くことがあります。

・会議での発言が少ない
・協力しようとする姿勢がない
・目標への達成意欲が弱い
・独りよがりの行動をしがちな社員がいる、

などなど。

しかしながら、そのような問題は、
シンプルそうに見えて、実は複雑なもの。

「会議での発言が少ない」からといって、
「では、主体性強化だ!」
という単純なものではないケースが殆ど。

問題を、突き詰めていくと、
「主体性」だけなく、
「周りとの関係性」
「本人の仕事へのモチベーション」
など、様々な問題が混ざり合っている
ということが分かります。


■つまり、何が言いたいのかというと、

人材育成における課題も、
”one science(ワン・サイエンス)”
という全体像を考え方と同様に、

【”部分”でなく、”全体像”】

を捉えることが大切なのではないか、
と強く思うのです。


■多くの場合、

「何が、どのように影響を与えるのか」
「何が問題なのか」

を、分解して考えることができれば、
その問題の半分は解決したようなもの。

だからこそ、常に俯瞰した、
全体像を大切にした見方を癖づけたい、
と思う次第です。


■今日のお話は、

・伊藤氏は言う。
 【one science(ワン・サイエンス)】が大切である。
 
・学問は元々縦割りに学ぶものでなく、
 それぞれが繋がっている一つのもの、という考え方。

・全体像を理解することで、より深く、
 広い好奇心をはぐくむことができ、学びの効果を高める。

・そして、全体像をとらえる大切さでは、
 人材開発でも同じことがいえる。
 
・一つの事象でも、その背景にある絡み合った問題を把握し、
 紐解くことで、”真のソリューション”が見つかる。
 
・そのヒントの一つに、”人が成長する上でのポイント”を
 体系図として表した【成長の連続体】がある。
 ぜひ人材育成・人材開発の参考にしてみては。
 
という内容でした。


今日も皆様にとって素晴らしい一日になりますように。

【本日の名言】 賢い人とは多くのことを知る人ではなく、
大事なことを知る人である。

              アイスキュロス 

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